#2 ページ16
そのまま着々と準備は進み、キャスティングがされていった。
物語の登場人物は各ユニットのリーダーが。
そして、このお話の主人公は
「あんず先輩、やってくれますか？」
「私？」
「きっと澪先輩はこのキャスティングがいちばん嬉しいはずです。」
「でも私」
「あんず、我輩からもお願いじゃ。」
口々にみんな、何かをつぶやく。
「わ、かりました。澪先輩のためなら」
これで澪先輩の魂が開放されるなら。
「でも、開放された魂はどこに行くんだ？」
ふと真緒くんの言った言葉に私はハッとした。
「普通なら肉体に戻るけど肉体も今神域にある。そうなるとその魂はたださまようだけ？」
「それじゃあ先輩は戻ってこないってことですか！？」
「それより澪は戻ることを望んでいるのかの」
「それって」
唐突に零先輩がそう呟いた。
「あの神域から逃れたいと思っていても元々頑なに戻ろうとしなかった澪がここに帰ってきたいと思うかの。」
「それじゃあ先輩はどこにいるのが正解なんでしょうか」
「それは大変言い難いことになるんですが」
突然、みんなが集められた部屋のドアから聞き覚えのある声がした。
「成瀬さん！？」
それはかつての担当の政府関係者。もとい裏切り者
「すみません、僕の担当していた本丸が厄介な事態になっていまして。」
「誰のせいだと」
「まあまあ落ち着いて。僕はあの本丸を解体しなくてはいけないんです。そしてあなた達は澪さんを取り戻したい。つまりここは協力するのがよろしいかと思うんですよ」
「はあ……でもさっき言った言い難いことって？」
「ああ、もし澪さんがこの夢ノ咲学院という場所に戻ることを拒否したら彼女の魂はどこにもなく消滅するということです。」
なんてことないと言ったような表情でいいのけた成瀬さんに拳を飛ばそうとする晃牙くん。
「こら、やめるのじゃ、わんこよ」
「さあどうしましょうか。彼女を助けるのはそんな小説みたいにロマンチックで幸福が確定されたものではありません。なんなら後味の悪い結果ばかり見えます。それでも皆さん、その作戦、実行するんですか？」
───
お久しぶりでございます。
何年放置したんでしょうか、気がつけば刀剣男士は増え、あんスタは舞台が変わり、この話の辻褄があわなくなってきてしまきましたね。
なので早めに完結させようかと意気込んでいるところでございます。
どうか作者の気力向上のため、コメント評価お待ちしております。
ナハト
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作者名：ナハト | 作成日時：2018年8月30日 16時
