もう少しだね… ページ10
お弁当を食べて珈琲を淹れて智と飲んでいる…
智は台本片手に飲んでいる…
もう少しでクランクアップかな？
「うん…もう少しで俺はクランクアップかな？」
一足先にクランクアップかな？
「ああ…後残ってるのは…あの女優の撮影だけだよ…」
そうかぁ〜
仕事が終わったらデートする？
「デート？」
買い物デート♪
もう冷蔵庫空だよ？
「そうだった…」
家の側のスーパーだけどね♪
「安くて種類も多いからね♪」
楽屋にあるソファーに座っていると…
後頭部に手が…
…ん…んん……んっ……んっ……んん……んふ……んん！
「…翔…愛してるよ…」
智の首に手を回して…
俺も…愛してるよ…
俺をソファーに押し倒して…
耳から首に…キスの雨が降ってくる…
ああ…気持ちいい……
コンコン♪
『大野さぁ〜ん🖤 ここにおられますぅ〜🖤』
「…今…一番聞きたくない声だよ…」
…出なくていいの？
「はぁ…」
俺は…動けないからね…
「わかってるよ…」
ぶつくさと楽屋のドアを開ける…
ソファーには…ぐったりしてる俺…
『大野さん🖤
撮影が終わったらお食事…って…』
はぁ…智…起こしてくれる？
「ああ…大丈夫か？」
大丈夫に見える？
ああ…頭がクラクラする…
…覚えとけよ…
「続きは家で…ゆっくりしてあげるからね…♪」
手加減してよ？
「さぁ〜ねぇ〜♪」
『えっ？』
「俺の婚約者だよ♪」
『えっ？』
はぁ…いい加減起こしてくんない？
「はぁ〜い🖤」
ああ〜クラクラする…
だから…外ではやめろって…もう…
「ごめんごめん…翔がかわいいからね🖤」
かわいいって…２５過ぎた男だよ？ 俺は…
「俺にとっては、かわいいの🖤」
『…大野さん…本当に…？』
「ああ…本当だよ♪
俺のかわいい婚約者🖤」
『…うそ…』
ああ…智の事が好きなんだなぁ〜
智のヤツ…わかっててやったなぁ〜
ああ…マジで頭がクラクラする…
ふわふわして…気持ちいい…
「もう少しで終わるからね？
それまで寝てなよ？」
えっ？
…ん……んん……んっ……んっ……んん………zzz
『えっ？』
翔に毛布をかけて
「さぁ〜行こうか？」
啞然としてる女優…
俺は…翔が起きる前にクランクアップした♪
翔のおかげですんなり撮影できたよ♪
翔…ありがとうね♪
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作者名：伽羅 | 作成日時：2022年1月20日 9時
