未完成な音色…３

入院中なにしてたの？ ページ44

智…

「ん？」

俺が入院中なにしてたの？

「なにって…仕事と…見舞いくらいかな？
見舞いって言ってもずっと寝てたからねぇ…
寝顔見に行ってたくらいかな？」

俺…３年近く寝てたの？

「ああ…３年近くずっと寝てたなぁ〜
寝て…２年くらいの時に…特効薬ができてね」

えっ？

「翔は寝てるから点滴で特効薬を投与したんだよね…」

じゃあ…もう発作は？ 起きないの？

「うん、完治だって♪」

本当に？

「本当に♪ 翔…よくがんばったなぁ〜」

智…うれしいよ〜！

「病院でも説明あったと思ったけどなぁ？」

エルセン先生もプクセン先生も言わなかったけど？

「はい？」

ホントだよ！

「なんでだろう？
まぁ〜もう発作に襲われる事はないよ？
明日病院へ行くんだし、聞いてみれば？」

うん…

「さて…と…飲んだし、片付けたし
ベッドに行こうか？」

うん…

「なに？
浮かない顔して？」

なんで…特効薬の事…教えてくれなかったんだろう…？

「記憶が混乱してたからじゃねぇ？
今はしっかりしてるけどさぁ〜
起きた時…俺の顔見て、
あんた誰？だったんだよ？」

えっ？

「だから、もう少し記憶がしっかりするまで
黙ってたんじゃないの？」

かな？

「だと思うよ？」

そうなのかな？

「そうだよ♪」


もう…発作に怯えなくてもいいの？
本当に？

明日…先生に会ったら聞いてみようかな？

もう寝ようか？→←…どこに…行くの…？

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