【センラ】あなたとプロムで踊りたい。【浦島坂田船】 (ページ10)

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episode9 [坂田side] ページ10

「…」

「…」

いや重い！！空気が重い！何この間？

一通り話し終えた後の沈黙がオレを苦しめる。

「はぁ…そーいうとこだぞ坂田」

今朝から何度もオレの頭をリピートしてた言葉が、今実際にうらさんの口から言い放たれた。

「いや、オレだって申し訳ないと思ってるよ！！ちゃんときっちりお金だって返すし！」

「さかたん、その子と知り合いなん？」

「ううん、今朝初めて会った。」

「まじか、その子何年何組？」

「さぁ、」

「名前は？」

「聞き忘れた…」

「「はぁぁぁぁぁ…」」

そんなに2人して大きいため息つかなくても…

「坂田、それでどうやってその子にお金返すつもりだよ？」

「いや、でもその子確か新入生って言ってた！」

「1年生からお金借りたん！？その子新手のカツアゲかと思ったんちゃうw」

うう、確かに…どうやってお金返そう…

「まあ、今から入学式やし運よければその子のクラスくらいは分かるやろ。じゃ、俺そろそろ自分のクラス戻りまーす」

キーンコーンカーンコーン

ちょうどチャイムが鳴り、まーしぃも自分のクラスに戻ってった。

オレらも体育館行かな

ー

体育館に入りしばらくすると、式が始まったようだ。

盛大な拍手で新入生が迎え入れられる。

大きめの袖に腕を通し緊張した眼差しの新入生が入場するのを見ているとなんだか懐かしい気分になった。

オレはチラチラと今朝の子を一応探してはいるんだけど、よく見えないせいか全員が入場し終えても見つけられなかった。

「坂田、落ち着け」

なんてうらさんに叱られたし泣

…

ああああああだりぃ。ひっじょーにだるい。

疲れた、話長い、眠い。

校長先生の｢えー｣を途中から数えるのを諦め、オレはまだかまだかと時計を確認していた。

早く終われ、さっきから同じことしか言ってないやん！！

…

「…をもちまして私の挨拶とさせていただきます。」

やっと延々と続いた挨拶が終わった。

あー疲れた

「続きまして新入生挨拶…」

まだ、あるんかああ…早く家に帰りたい

「新入生代表、AA。」

「はい。」

…

！？！？！？

え！？ちょ、まじ！？今朝の女の子じゃん！？