【センラ】あなたとプロムで踊りたい。【浦島坂田船】 (ページ2)

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ーーー春、それは新しい始まりの季節。

新たな出会い、環境の変化、それぞれの人がそれぞれの道へとリセットリスタートする忙しい季節でもある。

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かく言う私も例外ではなく今年から晴れて新高校1年生！(しかも第一志望)

心機一転、新しい春の風が桜の花びらとともに胸をすりぬけると自然と頬が上がり一気に胸が高鳴った。

信号の待ち時間でさえも愛おしい気がする。

今日は高校生活1日目、入学式だ。

自分で言うのもあれだけど本当にここまでよくやってきたと思う…

卒業してから春休みは受験勉強の間にダイエット、合格してからは特に念入りにスキンケアもかかさなかった。

おろしたての制服にメッシュポケットが気に入ってるJANSPORTのリュック、入学祝いのDr.Martensにゆるく巻いた毛先そしてうっすらと色づいたグラデーションリップは美意識最高潮、今日の私は私史上最高の自分であると思う。

俗に言う高校デビューと言うやつだ。

よし。

この日のために食事制限してジョギングしてメイク研究して自分磨きに励んできた。今ならなんでもできる気がする。

まずは教室の前後の席の子に声をかけよう！ひっそり地道に良い友達作って、楽しい高校生活謳歌するんだ。私ならできる。

…今度こそ絶対に間違えない。

ああ、なんて良い日

1人自惚れた顔を隠すことはできず口角は上がったまま青になった歩行者信号を見てまた歩き出す。

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これから繰り広げられる物語をこの時の私はまだ知らない。