One-winged angels.【第五人格】 (ページ8)

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Episode 1【ようこそ、荘園へ】I ページ8

？？？──Side

ザクッ、ザクッ…と砂利を靴で踏む音と共に、“目的の場所”を模索して進んでいる俺達は今、森の中に居た。

『一体どんな所なんだろうねぇ〜！“＿＿”ちゃん！』

フードの上に乗っている草をパッパッ、と手で払い、後ろにいる“＿＿”に返事を返す。

『…さぁ、俺にも分かんないよ。』

『大きいのかな〜？それとも小さいのかな〜？』

暢気に花を飛ばしている相手の警戒心の無さに、俺は先が思いやられるような思いをしつつ、的確な答えを告げる。

『………荘園って言うからには大きい建物だと思うよ。』

『へぇ…！なら、見つけやすいね！』

嬉しそうなトーンで喋る“＿＿”の声を聞きながら、前へと進んだ。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

暫くして、森の中を彷徨っていると、道が開けた場所が視界に入った。明らかに人が施したであろう道に俺は躊躇などせずに、ズカズカと踏み入れると＿＿＿＿＿＿そこには巨大な邸があった。

『………着いたよ。“＿＿”』

『わぁ！ここが……“エウリュディケ荘園”！！』

キラキラ輝いた目で小さくガッツポーズしながら、喜ぶ姿が、まるで幼い子供のような愛らしさに尊さを感じ、思わず合挙していると、“＿＿”が服の裾を掴む。

『ねぇねぇ！行こっ！“＿＿”ちゃん！』

『わわっ、分かった。分かったから！ちょっと、待って…！』

強い力で引っ張る“＿＿”に流されつつも、俺達は荘園の敷地へと入っていった…………＿＿＿＿＿＿＿＿