【アカギ】神出鬼没の。

終局 ページ42

アカギさんの言葉に、藤沢組長と川田組長が深刻な表情を見せる。


リナさんは気にせずいるようだが、やはりキレがない。

石川さんは私の方を見、静かに番を回す。




…勝てる！

この場、この状況で私だけが確信していた。


このまま行けば勝てる…！



7巡目、宣言する。


「通らばリーチ…です！」

打、イーピン。


引きつるリナさんの顔。


私の手牌、このとき既にリーピンイーペーコー。

加えてイーソーの暗刻。
裏ドラが乗ればマンガン…もしキュウソーならハネマンまで…！

ツモったピンズ、ソーズを切り飛ばし、黙々と考える。


石川はただただ驚きの表情を向けていた。

しかし次巡、リナも宣言。


「リーチ…！！」

リーチ宣言牌、




ウーソーである。



「通らず…！ロンです！！」

「なっ…！！」

「リーチメンピンイーペーコー…！

裏ドラ…キュウソー…ドラ３でハネマンです！！」



誰もが息を呑み、倒された牌を見つめる。


「直撃ですって…」
ぐにゃりと歪む顔。

「こんな捨牌……混一色のはずじゃ…！！」

そう、私の捨牌にはピンズソーズが溢れていた。
まんざら見えなくもない、萬子の混一色…

静まり返るのは藤沢組。

一方川田組には安堵の表情、歓喜。

「私の勝ちです…！

アカギさんを渡すことはできません！」

私はそれだけ言うと、すぐにその部屋を出た。



本当に…勝った…！

アカギさんに会いたくなって、苦しくて、

静かに佇むアカギさんに駆け寄った。

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