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あの日から早くも2週間が過ぎ、3月に入った。
あれ以来、大倉さんとは一度も会っていない。
お互い朝から夜まで連日仕事が入っていて、たまにあるオフの日も重なるわけは無く。
正直、会いたいし寂しい。
でもそんなこと口にしたら大倉さんの事だから、多分無理矢理にでも時間作って会いに来ようとすると思うから。
「会いたい、なぁ・・」
そう口にしたタイミングで、ちょうど携帯が鳴った。
驚くことに、電話は大倉さんからで。
「もしもしー？」
大「んふふ、Aちゃんやぁ〜」
大倉さんから電話が来るのは珍しいことじゃないけど、この時間には珍しい。
なによりも、ナイスなタイミングにびっくりだ。
「大倉さん酔ってますー？」
大「んん？酔ってへんよぉ？」」
いつもよりも甘えたの喋り方の大倉さん。
ここまで酔った様子なのは初めてかもしれない。
大「Aちゃん、テレビ電話に切り替えてもええ？」
「いいですよー」
画面がテレビ電話に切り替わる。
先に向こうのカメラがオンになって、画面に様子が映って。
「あれ、村上さんと飲んでらっしゃるんですか？」
大「せやで〜！」
村「Aちゃんこんばんは！こないだはどうもね！」
「村上さん！お疲れ様ですー」
画面に向かって手を振ってる大倉さんと、村上さん。
大「あれ、Aちゃんも顔見してよー！」
「すっぴんなので、これで我慢してください」
外カメラを起動して、手元と見ていたテレビの画面と、部屋の様子だけ写す。
大「なに見てんのー？」
「録画してたクロニクルです(笑)」
村「あー！ヒロミさんがゲストのときのやつか」
「そうです！いきなりドッジ面白いですよね〜」
村「大倉の悪いとこ出てるやつや(笑)」
大「もーやめてぇや！好感度！印象悪い！」
お酒が入っているせいか、若干声がいつもより大きい気がする。
村「Aちゃんもなんか飲んでる？」
「はい！明日も仕事なんで少しだけですけど」
村「そっかそっか、大変やなぁ」
「そんな、お互い様ですよ(笑)」
もー！村上くんばっかり喋らんといて！って声がする。
「もう、大倉さんあんまり飲み過ぎたら駄目ですよ？」
大「はあい！！」
大倉さんの威勢のいい返事に、思わず笑ってしまった。
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作者名：Seno | 作成日時：2017年8月13日 1時
