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レコード会社から車で約15分。
このスタジオに、まさか皆さんを連れてくることになるとは思わなかった。
けど、このスタジオを知っててお役に立てたから、昔の経験が活きたと思う。
大「すげー、バンドセット組まれてる」
「ここ結構穴場なので、次から良かったから使ってみてください」
大「うん、ありがとう」
今日の後半になってから、ようやく大倉さんと普通に会話ができるようになった。
お互い、なんだか気まずくて。
「じゃあ、外で待ってますから何かあったら呼んでください」
安「なんでよー！どうせなら聞いてって？」
横「俺らが言うのもあれやけど、結構貴重な機会やと思うで？(笑)」
大「うん、俺の演奏Aちゃんに聞いてほしい」
「じゃあ・・お言葉に甘えさせてもらいます」
皆さんが準備したり、それぞれ練習している間にマネージャーで集まってプチ打ち合わせ。
明日に１人復帰出来るみたいなので、一先ずは安心かな。
竹「Aさん、これさっき皆さんが話してた時のメモです。いつも打ち合わせの内容記録されてるんですか？」
「ありがとう。うん、大体はメモ取って、あの時何話した？って聞かれたら答えられるようにはしてるかな」
瀬「あの、今日1日見てて思ったんですけど、Aさんってなんであんなに仕事できるんですか？」
「うーん・・経験あるのみかな？(笑) 自然と出来るようになるから、大丈夫だよ」
南「凄すぎます・・」
その後、折角だからと３人と連絡先を交換して。
瀬「あと、Aさんと大倉さんって付き合ってるんですか？」
「なっ、何言ってんの瀬戸くん！？」
渋「せやで、こいつら付き合ってる」
急にぶっ込んで来た瀬戸くんと、何故か話に参加してきた渋谷さん。
しかもデタラメ言ってるし。
渋「準備できたから、聴いてみて欲しいねんけど、お客さん」
「はい」
指さされた方を見ると、椅子が一脚バンドセットの真正面に置かれていた。
座ると、ちょうどドラムの奥に座る大倉さんと目が合って。
大倉さんがスティックでカウントを鳴らす音がスタジオに響いた。
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作者名：Seno | 作成日時：2017年8月13日 1時
