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夢、を見た。
大倉さんに、好きって言われて、
キスされた。
唇に、おでこに、ほっぺに、首筋に。
優しく、触れるだけの。
そんな幸せな夢から覚めると。
「大倉さん・・？」
大倉さんが私を優しく抱きしめるような形で寝ていたことに気付いた。
そうだ、昨日大倉さん寝ちゃったんだ。
それで起こすのが可哀想なくらい熟睡してたから、ブランケットかけて・・。
あれ、でもなんでここに。
「まぁいっか・・」
大倉さんの腕の中はあったかくて、そのまま寝てしまいそうだったけど、起こさないように静かに抜け出す。
大倉さんとこんなに距離が近かったから、あんな夢見たんだろうな。
時刻は5:30。
アラームの30分前に起きてしまったけれど、そのまま支度する。
大倉さん昨日、今日は9時迎えって言ってたような。
私は7時に家を出なきゃいけない。
「でも、起こすの可哀想だし・・」
部屋のアラームを8時にセットして置いておく。
いつも自分一人分にしか作らない朝食も、二人分作る。
でも冷めちゃうから、おかずはそのまま温めらるようにして。
ご飯も、8時に炊き上がるようにセット。
あとは・・戸締りどうしよう。
迷った挙句、メモ書きを残して合鍵の方を置いておくことに。
「あ、もう7時だ・・」
朝早く起きてるのにゆっくりしすぎて結局ギリギリになってしまう。
出て行くときにちらっと大倉さんを見ると、枕に顔を埋めて熟睡してた。
「大倉さん・・」
子供のような、あどけない寝顔で。
愛おしい、と思った。
「行ってきます」
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作者名：Seno | 作成日時：2017年8月13日 1時
