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扉を開けると、ドアのすぐそばに座っていた安田さんがこちらに気付いた。
安「Aちゃんやんー！どうしたん？」
「お疲れ様です、あの、大倉さんいらっしゃいますか？」
安「あー大倉なら後ろにおるよ(笑)」
「うしろ・・わっ！」
わたしのすぐ後ろに立っていた大倉さん。
全然気付かなかった・・。
大「いまAちゃんが楽屋入ってくの見えてん」
錦「あれ、今Aちゃんって聞こえた」
大倉さんが、Aちゃん、と呼ぶと途端に反応した錦戸さんたち。
村「Aちゃんって大倉の彼女の名前やんなぁ？」
渋「どこやー！大倉の彼女ー！！」
丸「え？あの噂の？Aちゃんって子？」
「あの・・これって」
安「あー始まっちゃったって感じやね(笑)」
大「だからちゃうって言ってるやろ！」
大倉さんの声に皆さん注目したかと思うと、私に視線が移る。
錦「あ、」
渋「おっ！？」
丸「噂の！？」
安「あーあ、見つかっちゃった」
「いやいや、あの私北山さんのマネージャーです」
渋「お前は北山のマネージャーに手出してんのか！！」
「いえ、そうではなくて」
大倉さんに金色のクロスのピアスを渡す。
「北山さんからです」
大「あ、これ北山の家に落としてたんか。ありがとうなわざわざ」
「いいえ、では失礼します」
わーわー騒いでらっしゃる方たちから逃げるように去ろうとすると、
渋「待て！」
渋谷さんに腕を掴まれた。
「ちょっ、なんですか！」
渋「大倉との関係を吐くまで帰さんぞ！」
大「だからまだ何もないなんて！」
安「まだってことは？これからってことやんなぁ？」
大「お前俺の味方ちゃうかったんか！」
丸「んふふ、いいですな〜！羨ましいですな〜！」
錦「大倉もちゃっかりやることやってるんやな」
「だから違いますってば！」
隙を見て渋谷さんの手からすり抜けて、サッと扉の近くに移動する。
「また、ご連絡します」
大「うん、ちょっとしばらく会えへんけどお互いがんばろな」
２人にしか聞こえない声で、少しだけ会話を交わして、楽屋を後にした。
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作者名：Seno | 作成日時：2017年8月13日 1時
