名探偵コナン～白き女医武官～ (ページ30)

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第二十九話　中庭にてページ30

ー二週間後
自衛隊病院

美鶴：(報告書の提出終わったわ～・・・今回の“応援”も疲れたわ・・・
　また上官からの“嫌味”から始まって“嫌味”で終わるとわね・・・)
“嫌味”は今に始まったことではない。

大方、女だてらに成績優秀で人格良好、人当たりが良い上に美人ー。
異性だけでなく同性からの評判も良い女がいると思うと、
内心面白くないからだろう・・・。
ー要するに男の“嫉妬”である・・・。

美鶴：(行く行くは自分の立場を脅かす存在になることを危惧してられている
　だろうけど・・・)
実にくだらない・・・！
私はそんなことに時間を割いている暇はないし、興味もない。
第一私は誰かに好かれたくて接しているわけではない。
自分の役目を果たしているだけだ・・・。

美鶴：(そんなことよりも・・・やることはまだまだあるわ！今日の勤務を
　終えても気が抜けない・・・)
気を引き締め、“表”の任務を終えた私は職場を去ろうとした。
ーその時。

看護師：「あの・・・新村先生にお客様がお見えになっています・・・」
美鶴：「客？私にですか？」
看護師：「はい・・・先生が席を外されている時に来られまして・・・
　『戻ってきたら、中庭で待っているから来て』と言っていました。」
私に客が来るのはあまりないが、その時は何か嫌な感じがするのだ・・・。

美鶴：「客って誰ですか？男性ですか？」
看護師：「いえ、女性の方です。名前を伺おうとしたのですが、『このメモを
　渡せば分かってくれるわ・・・』って言われまして・・・」
申し訳なさそうに看護師はメモを私に渡してくる。
名前をはぐらかすってことは、表立って言えない・・・てこと？
ーメモを開き、そこに書かれていた言葉に私は一瞬目を疑ってしまった・・・。

気が付くと、看護師に礼を言った後小走りに中庭へと向かっていた・・・。