戦乱の世に咲く姫

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あらかたの王弟派を破り残すは王弟だけとなったとき、秦王政の前に王騎が現れた。

王騎が政の方へ歩いていくと、政の前に自然と道が開く。

誰も王騎から放たれる圧に恐れをなした。

そして、王騎と秦王嬴政が顔を見合わせた。

昌文君 「王騎よ。
何をしにきた。」

王騎 「ンフフ。
あまりに可愛いらしいじゃれあいが続いていたので少々場を濁しに来ただけですよォ。」

政「王騎よ、かつて天下に轟いた大将軍のお前が、なぜこたびの内乱に首を突っ込んできた？」

王騎「くだらないからです。
よいですか大王。
戦とは国内でするものではありません。
中華でするものです。
大王よ。
あなた様は玉座を取り戻して何をしたいのですか？
あなた様は一体どのような王を目指しているのですか？」

政「俺が目指すのは中華の唯一王だ。」

王騎「中華を一つに？
七大国のうちそんな話を受け入れる国が一つでもあるとお思いですか？」

政「できないなら力づくでやるまでだ。
戦国の世らしくな。」

王騎「歴史に暴君として名を刻みますよ。」

政「構わん。」

王騎「人を活かす王道とは正反対の道となりますねェ。」

政「否。
これまで500年の争乱が続いたならば、あと500年続くやもしれぬ。
俺が剣を取るのはこれから500年の争乱の犠牲を無くすためだ。
俺は中華を統一する最初の王となる。」

王騎は昭王と交わした約束を思い出す。

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