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途中の戦いを飛ばし、王騎が総大将となる趙との戦の話から開始します。
20万の大軍を興した秦は、隣国・韓を侵攻していた。
大将は蒙豪将軍。侵攻は順調に進み、蒙豪将軍は勝ち続けていた。
しかし、韓の侵攻への最中、隣国・趙が12万の大軍を興して侵攻してくる。
廉頗、藺相如、趙括という趙の大将軍・趙三大天もすでになく、趙は動けないというのが秦の共通認識であったが、新しい趙三大天・龐煖が総大将となり、秦に攻め入ってきたのだった。
趙の侵略に対し、10万の兵を興した秦。咸陽では誰を総大将にするかという議論が行われていた。
呂不韋は蒙武を総大将に推すが、昌文君が待ったをかける。
昌文君いわく、蒙武には攻の強さはあるが、守の強さはないということだった。
ならば誰を推すのかという話題になるが、昌文君は引退していた最強の将軍・王騎を推薦するのだった。
蒙武は激昂する。
その時、突然正殿に王騎が現れた。
蒙武 「なぜ、お主がおる。」
昌平君 「私が呼んだのだ。」
蒙武 「………何のためだ」
昌平君 「『秦軍総大将』を引き受けて頂くためだ。」
軍総司令の昌平君自ら王騎に秦の総大将を引き受けてもらうために王騎を軍議に呼んだのだという。
昌平君が王騎を総大将に推す理由は、昌文君と同じだった。
王騎 「ンフフ。
みなさん熱くなっているようですね。
私が総大将を引き受ける前に大王と話がしたいので、2人だけにしてくれませんかねぇ。」
昌文君 「なっ、王騎!
それはダメだ!」
政 「いや、かまわぬ。
みな、一度外に出よ。」
みなが外に出て、王騎と政だけになった。
政 「それで、王騎よ。
話とはなんだ。」
王騎 「…………戦に慈悲は無用なれど奪い取った地にある民は奴隷に非ず。
虐げることなく自国の民として同様に愛を注ぐこと。
これが昭王が残した、王になるにあたり大切なことです。」
政 「その話は父から教わっていなかった。
助かる。」
王騎 「教わってないのは当然です。
私はこの遺言を先王に伝えておりませんので。」
政 「?」
王騎 「遺言は昭王の意思を継ぐ資質のある秦王にだけ残されたものです。
昭王はその判断を私に一任されました………
私が仕えるに値すると思う王にだけ伝えよと。
共に中華を目指しましょう、大王。」
政 「………あぁ。
それではそなたを秦軍十万の総大将に任命する!
馬陽を援け我が国を踏みしだかんとする趙軍を殲滅せよ!」
王騎 「しかと承りました。」
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イルカ - mythosさん» ありがとうございます!更新諦めていたのでとっても嬉しいです。もう一度更新頑張ってみます!待っていてください。 (2021年4月26日 17時) (レス) id: 4dcbd5d17d (このIDを非表示/違反報告)
mythos(プロフ) - 凄く面白かったです!亀更新なのは残念ですが、再更新するの楽しみにしています! (2021年3月25日 22時) (レス) id: 908403f7fb (このIDを非表示/違反報告)
イルカ - ネネコさん» ありがとうございます!!更新がカメのように遅いですが頑張ります! (2020年11月15日 20時) (レス) id: 4dcbd5d17d (このIDを非表示/違反報告)
ネネコ(プロフ) - とても面白かったです。 (2020年11月14日 21時) (レス) id: 222afd864b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:イルカ | 作成日時:2020年10月24日 20時