千の夜をこえて (ページ44)

今日:27 hit、昨日:8 hit、合計:29,214 hit

ep.44 ページ44

～

-屋上-

ソラ「もう6月も終わっちゃうね～早いよね～」

『…早いね』

ソラ「Aちゃん、夏休み何するの？」

『バイトするよ。どうせ暇だし』

ソラ「そっか～」

『ソラは？』

ソラ「ん〜わかんない。薫くんは部活で忙しそうだし」

『…そうなんだ』

ｶﾞﾀｶﾞﾀｯ

ソラ「え？！何？！」

『もしかして…』

やっぱり

颯一郎さんだった

『何やってるんですか』

山崎「寝てたんだよ」

『暇なんでふ(す)ね』ﾓｸﾞﾓｸﾞ

ソラ「あの…知り合い？」

『あ〜、颯一郎さんの妹ちゃんと知り合いで。お兄ちゃんと同じクラスなの』

ソラ「へぇ～」

山崎「てか、お前そろそろ屋上で飯食うの辞めね？俺の唯一の休める場所がお前の泣き声で潰されるんだよ」

ソラ「泣いてるの？！」

『…な、泣いてないよ』

山崎「嘘つけ。いっつも、律くん律くん言って泣いてるくせに」

『……仕方ないでしょ！そんな忘れられるわけじゃないんだし』

山崎「向こうはとっくに彼女でもいるかもしれねーよ？男なんて心変わり早いから女の子取っかえ引っ変えするようなもんだし」

『…律くんはそんな事しない』

山崎「だったら、会いに行ってみたら？誕生日だったんだろ？」

『…何で…』

山崎「泣きながら言ってただろーが。お前俺がここに居ること忘れんな」

『ブー』

でも、確かに律くんが来ないなら私が会いに行ってもいいよね…？

ちひろちゃんも、待ってるだけじゃダメって言ってたし

～

『え？！わからないんですか？！』

先生「ごめんね～笑私、今年来たから去年の事とかよくわなんなくて笑律くんも何も教えてくれなかったからね～」

『そんなぁ～…』

ソラ「どうだった？わかった？！」

『ダメ…兵庫しかわかんないから…兵庫のどこなのかさえわかったらどうにかなりそうなのに…』

ソラ「私、薫くんに聞いてみる！」

『…ありがとう。お兄ちゃんにも聞いてみようかな』

ソラ「……うん」

お兄ちゃんだったら何か少しわかるかもしれないし