千の夜をこえて (ページ41)

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ep.41 ページ41

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ちひろ「はい！出来ました～」

『ちひろちゃん中学生なのに立派だね』

ちひろ「お母さんとの約束で…。お兄ちゃんの大好物がカレーだからお母さんがいなくなったら作ってやってねって笑」

『…』

ちひろ「食べましょ！お腹すいた！いただきます！」

『いただきます。……え？美味しい』

ちひろ「よかった～笑カレーには自信あるから笑」

『颯一郎さん食べたの？カレー』

ちひろ「…まだ…笑逆にお兄ちゃんに悪いかなって思って」

『何で？』

ちひろ「お母さんの事思い出しちゃうから…」

『…ダメなの？』

ちひろ「それ以外にも色々あって…ってそれより！ Aちゃんこそ何があったんですか？？」

『あぁ…色々ね笑大人の事情ってやつ？笑』

ちひろ「…彼氏さん？」

『…まぁ…』

ちひろ「…Aちゃんって運命って信じますか？」

『運命？』

ちひろ「はい。運命の人とは目には見えない赤い糸で結ばれてるらしくて。例え離れ離れになったとしても、その人が運命の相手だったら必ずまた会える」

『…』

ちひろ「でも、私思うんですよね。待つだけじゃだめでしょ！って。自分からその赤い糸を探すことも大切だと思うんです。だって本当に繋がってるんだったら神様は会わせてくれるはずだから」

赤い糸

もし、律くんと私が、目には見えない赤い糸で繋がっているなら

どこかで会えるのかな

ｶﾞﾁｬ

ちひろ「あ、お兄ちゃんだ」

『あ、お邪魔してます』

山崎「…何食ってんの？」

ちひろ「…ちょっとカレー食べたくなって」

山崎「もう二度と作んな」

ちひろ「…」

『何でそんな言い方するんですか？』

山崎「お前に関係ねーだろ」

『関係ないけど…、でも、たった1人の妹があんたの為を思って作ったんだよ？いつか食べてほしいって。お母さんとの約束の為に。何があったのか詳しくはわからないけど、いつまでも逃げてたら変わるもんも何も変わんない』

山崎「…だまれ」

ちひろ「お兄ちゃん！」

『……』

山崎「…」