ep.26 ページ26
『野球部なの？』
碧「うん。ピッチャー」
『身長高いからバスケとかかと思った』
碧「どう？颯一郎イケメンだろ？笑」
『律くんの方がかっこいい』
碧「はいはい笑 今日は電話せんの？」
『できないって。何かあったのかな……』
碧「律だったらちゃんと言ってくるだろ」
『うん……』
碧「じゃー今日は俺とゲームするぞ！」
『お兄ちゃん弱いじゃん笑』
碧「手加減して笑」
-山崎-
ｶﾞﾁｬ
父「どこを歩き回ってたんだ！」
「……」
父「野球をしないなら勉強をしなさい」
「……」
母「……」
妹「……」
はぁ……
妹「お兄ちゃん」
「ノックしろって言ってんだろ」
妹「ごめん。…… ご飯食べないの？」
「…いらねー。母親でもないやつのご飯とか食べたくねーから」
妹「はぁ……」
〜
母「颯一郎〜！」
「お母さん！」
母「流石私の息子！ ホームラン決めるなんて凄いね〜」
「はい！ ホームランボール」
母「お母さんにくれるの？」
「うん！ 僕、甲子園行く！ お母さんを甲子園に連れていく！」
母「約束！」
「約束！」
約束したのに
高2の冬
病気で死んだ
母「……甲子園……行きなさい……」
そう言い残して
この世を去った
prrrr prrrr
《もしもし》
《颯一郎!今から遊ぼうぜ》
《行くわ》
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作者名：mim | 作成日時：2022年12月24日 3時
