act.48(side.赤) ページ49
ラウールに何かあった時のために、
住所と部屋番号、さらに鍵番号も教えてもらったと前に言っていたので、
事情を電話で説明して教えてもらった。
今回に限ってはありがたかったけど、いくら未成年と言えど、油断し過ぎだと思う。
ラウールだって男には変わりないのに。
なんて、らしくない嫉妬もしてしまったりする。
まあ、彼女は自分の作品に出演した未成年にはみんなそうらしいから深い意味はないんだろうけど......。
小さくため息を着いていれば、タクシーが到着する。
着いたマンションはごく普通な雰囲気だ。
セキュリティも部屋番号と鍵番号を入れれば、簡単に入れてしまうもの。
売れっ子脚本家だというのに、こんなセキュリティで大丈夫なのかと心配になる。
せめて、インターホンで受け応えしないと入れないくらいのマンションの方がいいだろうと思いつつ、
彼女の部屋があるというエレベーターの4階のボタンを押して上に行く。
上がりながら我ながら少しストーカーじみている気がして、正直いい気はしない。
彼女に何も無ければそれでよし、具合によっては救急車だって呼ばないといけないかもしれない。
少なくとも、俺は好きな女性が風邪で苦しんでるかもしれないのにクリスマスパーティを仲間と楽しめるような人間ではない。
エレベーターを降りて、彼女の部屋番号のところの前に立つ。
緊張しながらも、インターホンを鳴らすけどやはり反応はない。
「本当に、鍵が開いてる......」
試しにドアノブをひねれば、本当に開いてしまった。
少し頭を抱えながら、ゆっくりと玄関に入る。
片付いてはいるけれど、どちらかといえば必要最低限のもの以外は置かないと言った感じだ。
「Aちゃーん......？
宮舘です......。
あの、大丈夫ですかー！」
近所迷惑にならない程度に声を張り上げる。
しかし、やはり返事はない。
「お邪魔しますね......？」
靴を脱いで、綺麗に並べてから廊下を進む。
左右に二つ部屋があるけれど、電気がついている様子はない。
恐らくリビングに続くであろうドアだけが唯一明かりを漏らしていた。
「Aちゃん......？」
リビングの扉をゆっくりと開けると、そこには床に倒れているAちゃんがいた。
「Aちゃん!?」
嫌な予感がしていたけれど、当たってしまうとは。
俺は急いで、彼女に駆け寄った。
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Beniimo0208(プロフ) - >みなみ様 コメント及びご指摘ありがとうございます。こちらの確認不足でしたので、修正させて頂きました。今後も見守っていただきますと嬉しく思います。 (2021年1月17日 15時) (
レス) id: 7085968988 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - 続きが、気になります。27話が、抜けてます。 (2021年1月17日 10時) (レス) id: 34a5132cfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅芋里芋薩摩芋 | 作成日時：2021年1月13日 5時
