act.47(side.赤) ページ48
クリスマスや年末は何かと忙しい。
1月になれば、自然と撮影が始まるけれど。
俺は未だにAさんに直接謝ることも、
食事に行くことも出来ずにいた。
そうしてる間にクリスマス・イブになってしまった。
その年はメンバー全員、早く仕事が終わった。
明日は休みということで今年もSnowManで酒でも飲んで、一緒に過ごそうと盛り上がっていた時だった。
楽屋の机の上に置いた携帯が通知で震えた。
妹達からのメッセージだろうかと、携帯を見ればそこには彼女の名前があった。
Aまじであかん、やってもうた
普段と違う関西弁寄りの文章に違和感を感じる。
Aよりによってクリスマスイブに風邪ひいた。
頭ぼっーとしてけっこーやばい。
A うちのくすりもなくなっちゃって。
申し訳ないんだけど
くすりとなんか適当に食べれそうなの買ってきてほしい。
私は適当にねてるから。
鍵はいつも通り開けてるから、入ってきて
なんなら部屋の中に置いておいてくれるだけでもいいから
いつも見る丁寧な口調からは想像できないような砕けた話し方。
加えて最後に麗華さんという女性の名前があるので恐らく間違えて送ったんだろう。
宮舘涼太あの、Aちゃん。
宛先間違えてるよ、俺は宮舘です
試しに送ってみるが、既読はやはりつかない。
頭がぼっーとすると言っていたし、熱があるかもしれない。
どうする？ 俺はその麗華さんの連絡先を知らない。
たぶん彼女は俺に送ったことすら気づいていない。
かと言って、扉の鍵が空いたまま。
風邪をひいて弱っている彼女に万が一のことがあれば？
そんなことを考えるといてもたってもいられない。
「ごめん、照。
俺、これから急いで行かなきゃ行けないところができた」
「ん？舘さんが珍しいな......。
まあ、元々強制参加じゃないし。
舘さんがそこまで言うということは大事な用事なんだろ？
気にせず、行ってこいよ。
他の奴らには俺から言っておくし」
同じ楽屋の照に言えば、すぐに察してくれた。
付き合いも長いからか、理解が早くて助かる。
これですぐに向かえそうだ。
「ありがとう......。
正月の初詣は一緒に行くから」
「はは、無理するなよ？」
「あぁ」
照にも後で理由を説明しないとなと思いながらも、
急いで楽屋を出て、念の為に電話を掛ける。
出そうにない気配に、万が一がないことを祈りながら俺はテレビ局を出た。
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Beniimo0208(プロフ) - >みなみ様 コメント及びご指摘ありがとうございます。こちらの確認不足でしたので、修正させて頂きました。今後も見守っていただきますと嬉しく思います。 (2021年1月17日 15時) (
レス) id: 7085968988 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - 続きが、気になります。27話が、抜けてます。 (2021年1月17日 10時) (レス) id: 34a5132cfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅芋里芋薩摩芋 | 作成日時：2021年1月13日 5時
