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act.36 ページ37

康二の話をしていれば、本人がいないのに結構盛り上がったりする。
これが向井康二のいい所で、実際話してるとそんな感じがしない親しみやすさがあるんだけど。
彼もアイドルなんだな、なんて思う。

「でも、俺も。
Aちゃんの関西弁、聞きたいな」

康二と話してると自然と大阪弁に戻ると話していれば、自分もそんな関西弁が聞きたいと。
まるで、おねだりするように頬杖をついてこちらを眺める舘様。
何かの雑誌の撮影ですか?

『か、関西弁と言っても大阪弁なので!
そんな可愛いのじゃなくて、キッツイですよ!?』

しかも舘様が好きな方言は大阪じゃなくて奈良。
だいぶ昔に答えてたJr時代のだったと思うけど、今だってそうかもしれない。
ならたぶん大阪弁はかなりキツく感じそう、というかあまり可愛く感じないんじゃないだろうか。

「あはは、今の少し関西弁ぽかったかも」
『えっ!?うそやん!?』

そんな不安も吹き飛ばすように舘様が笑って、指摘されて思わず口を抑える。
しかも最初はわからなかったけど、
二度目は不意に言ってしまった。
恥ずかしい、絶対に可愛くない。

「うん、やっぱり可愛い」
『かわっ...!?』

優しい顔と声で、そう言う舘様。
ブワッと顔に熱が集まる。
何度か見られている気がするけど、今は耳まで赤い気がする。
そもそも、そう簡単に可愛いなんて言われないから。
それで慣れていないだけだ。
昔だって、あの人に言ってもらった時は、恥ずかしくて凄くドキドキした......。
はぁ、また思い出してしまった。

「Aさーん!宮舘さーん!
もうすぐ30分前なので会議室にスタンバイお願いします!」
『はっはーい!』

おかげで、顔の熱も収まるけど。
同時に気分も下がってしまうのが難点だ。
スタッフさんに呼ばれて、返事をすれば舘様は素早く立ったと思えばまるでエスコートするように手を差し伸べられる。

「それじゃあ行こうか」
『え、あっ、はい!?』

思わず、その手を取れば優しく引っ張りあげるように立たせてもらう。
そんな蝶よ花よと愛でられるような女じゃないのに、どうしてここまでしてくれるんだろう。
部屋の電気を消して、ドアを開けて待っている舘様の元に急いで向かう。
食べたフィナンシェの甘さが、紅茶で流せてないんだろうか。
まだ喉に甘さが残ったままだ。

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Beniimo0208(プロフ) - >みなみ様 コメント及びご指摘ありがとうございます。こちらの確認不足でしたので、修正させて頂きました。今後も見守っていただきますと嬉しく思います。 (2021年1月17日 15時) (レス) id: 7085968988 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - 続きが、気になります。27話が、抜けてます。 (2021年1月17日 10時) (レス) id: 34a5132cfc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅芋里芋薩摩芋 | 作成日時:2021年1月13日 5時

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