act.12 ページ13
《ふふ、いえ。
こちらこそAさん任せにしてしまってすみません。
そこで、Aさんさえ良ければ僕が日付け決めても大丈夫ですか？》
わ、私が返事に困ってるのを見兼ねて電話してくれたの!?
舘様、忙しいだろうに......。
国王の優しさに涙が出そうだ。
『だ...宮舘さんが気にすることでは......！
で、でも日付けは決めて頂けるとありがたいです。
基本的に、自宅で仕事しているので......。
私の方が都合が合わせれるので...、
宮舘さんのお時間の都合が合うときで大丈夫です』
思わず、舘様と言いそうになるのを堪えては気にしないで欲しいと伝える。
確かに、実質自営業みたいな、いつでも息抜き可みたいな生活では都合のいい日と言われても実は結構困ってしまうのだけれども。
かと言って舘様に合わせて頂くということさえもはや恐れ多い。
それならばせめて、舘様の予定に合わさせていただきたい。
というか、何気に、食事の話を進ませてしまったけれど。
売れっ子アイドルの舘様がそうすぐに時間は取れないだろうなあ。
《そうでしたか......。
それなら今週の金曜日にランチでもどうでしょうか》
『き、金曜日ですか...!?』
《都合、悪かったですか......？》
『い、いえ。
大丈夫です！バリバリ空いてます！』
金曜日って、三日後じゃないか。
どうする、何を着ていく!?
というか服は何を着て行けばいい？
ひたすら頭の中がごちゃごちゃしていて、パニックだ。
《バリバリ......、ははっ。
それなら良かったです。
詳しい時間や場所はこちらで決めておきますので、後ほどメッセージで送りますね》
『あっ!?ありがとうございます！』
やばい、声が裏返った気がする。
というより、舘様がランチのお店を選んでくれるとか絶対オシャレな場所やん......。
《それでは、失礼しますね。
会えるの楽しみにしています、Aさん》
『え』
今、名前を呼ばれた気がした。
聞き返そうにも既に電話は切られていて。
こうなったらもはや、幻聴と思うことにしておこう。
そうじゃないと、身が持たない。
にしても、
『い、いい声すぎるでしょう......』
へにゃりとフローリングの床に崩れ落ちる。
今だけは冷たい床に、感謝した。
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Beniimo0208(プロフ) - >みなみ様 コメント及びご指摘ありがとうございます。こちらの確認不足でしたので、修正させて頂きました。今後も見守っていただきますと嬉しく思います。 (2021年1月17日 15時) (
レス) id: 7085968988 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - 続きが、気になります。27話が、抜けてます。 (2021年1月17日 10時) (レス) id: 34a5132cfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅芋里芋薩摩芋 | 作成日時：2021年1月13日 5時
