act.34(side.赤) ページ35
二人きりというワードに顔を真っ赤にして反応するAちゃん。
どうやら、異性として認識はしてくれているようだ。
「さ、早く食べないと勿体ないですよ」
『た、食べますけど......！』
切り替えるように、早く食べようといえば文句言いたげにしながらも言葉にならないのか。
とりあえず目の前のフィナンシェを食べることにしたらしい。
『い、いただきます......』
「いただきます」
自分も彼女に合わせていただきますと告げ、小さなフィナンシェを口に入れる。
たまに行くお店のだけれど、フィナンシェも中々美味しい。
『ん〜！美味しい！
程よい甘さにしっとりとした焼き加減！
加えてレモンのサッパリとした風味が味をさらに締めてる......！』
「はは、食事系のロケに行けそうな食レポだね」
目を輝かせて、美味しそうにフィナンシェを頬張るAちゃん。
本当に好物なようで、幸せそうなAちゃんを見ているとこちらも幸せな気分になる。
『わ、私は基本的に裏側の人間なので、表に出るのはあまり好きじゃないので......』
ロケに行けそうな食レポだと告げれば、自分は表には出るのは好きじゃないと困った顔で告げる。
ふっかから貰った雑誌に書いてたけれど、
どうしてもという時以外はテレビや雑誌にもあまり出たくないのだと言っていた。
ドラマや映画でいくら監督を務めたとは言えど、そのドラマや映画がヒットしたのは演じてくれた俳優さんたちのおかげだから自分はそれを誇りたくないと書いていたのを覚えている。
謙虚でありながら、人のおかげだと言える彼女は素晴らしい人だと俺は思った。
『私のことはいいんです！
宮舘さんはどうですか？フィナンシェ』
自分の話題はあまり得意じゃないのだろう。
自分の話題を切って、俺にフィナンシェの感想を求めてきた。
「うん、Aちゃんが言った通り。
凄く美味しい。
今度自分でも作ってみようかな......」
あの美味しそうな顔を今度は自分の料理でしてほしい、なんて思ってしまう。
『その時は佐久間くんと一緒にまたYouTubeでやってくださいね！』
「ん......？」
今、彼女はYouTubeでと言っただろうか。
しかも、佐久間と一緒にと。
「もしかしてSnowManのYouTube見てくれてたの？」
『え、あっ!? ええっと、向井くんが青椒肉絲のことを凄く言うもんだから......！
全部は流石に見てないです！』
慌てて、康二の話が出れば少し納得しそうになるも、
なんとなくそれだけじゃない気がした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 228人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Beniimo0208(プロフ) - >みなみ様 コメント及びご指摘ありがとうございます。こちらの確認不足でしたので、修正させて頂きました。今後も見守っていただきますと嬉しく思います。 (2021年1月17日 15時) (
レス) id: 7085968988 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - 続きが、気になります。27話が、抜けてます。 (2021年1月17日 10時) (レス) id: 34a5132cfc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紅芋里芋薩摩芋 | 作成日時：2021年1月13日 5時
