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「……お前、名は」
「あ!そういえば名乗ってなかった……。私は九十九由基だ」
「そうか。良い名だな。……それで、余からも聞くが…呪術師とはなんだ」
私がそう聞くと、「あー……」と頭を抱えた。
そんな変な質問だっただろうか。
呪術師?と聞いて来たのは彼女が先だ。
そして、此処は呪術高専という場所。
月にも呪術は存在したが、地球の呪術がどんなものか分からない。
そんな極秘なことでもないであろう。
「簡単に説明すると、地球の人間には呪力ってのが備わっていて、その力が強い者が呪術師って感じかな」
「なるほど。で、あの場所で何があったのだ」
「ぐいぐい質問するわね……。呪詛師っていう、呪術で悪さするやつがいるのさ。その呪詛師が一般人を巻き込んで、事件を起こした…って言えば分かる?」
私は頷いた。
ヒーローがいれば、自ずと悪役という者が出てくる。
地球も面倒くさいな。
……月では私が悪役のようなものだったが。
まぁ、大体のことが分かった。
あとは大人しくしているか。
その時、部屋の扉が開いた。
強面の男が九十九という女性に近づく。
「九十九、天元様との面会の申請が通った」
「……早かったな。分かった、ありがとう」
「聞きたいことは今のところ全部聞けた。……しばらく世話になる。またな、麗しき地球人よ」
私はその部屋を後にした。
(あっぶねぇ……。絶世の美女の微笑みに落とされるところだった……)
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ミルクティー - 面白い!早く、新しい更新来ないかな〜 (3月31日 16時) (レス) @page21 id: 12753137d6 (このIDを非表示/違反報告)
MR サナリア(プロフ) - 新作キターーーー! 嬉しい〜! (3月24日 15時) (レス) @page5 id: bd9c6547a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:妃夏 | 作成日時:2024年3月24日 13時