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例えば4 ページ6

「本当にすみません…」

もう言葉もない。

目が合った安室さんはカノジョさんを連れて、こっちに来たのだ。

園子の待って発言に至る理由を説明して、申し訳なくなる。

「僕は大丈夫ですよ。
怜音、ポアロのお客さんでよく来ていただいてるんです」

「そうなんだ? 全然大丈夫だよ。透くんに、こんなにかわいいお友達がいたとは」

カノジョさんがふわりと笑う。

「あの…っ! お名前聞いてもいいですか!?
私、帝探高校の鈴木 園子っていいます」

「そ、園子…」

これ以上迷惑をかけるのはいけない。

だけど、カノジョさんに興味があって否定する言葉が出てこない。

「私は千堂 怜音。敬語じゃなくていいから、よろしくね」

「あ、毛利 蘭です。よく安室さんにお世話になっています」

「世良 真純だよ。よろしくね、怜音さん!」

続けて自己紹介をする横で、安室さんは微笑んでいる。

「3人ともかわいい名前だね」

ずっとニコニコしたままで、どこか昴さんが思い出される。

「そんなことないですっ!
怜音さんの方がかわいいじゃないですか!!」

園子はいつにも増してハイテンション。

いや、園子はいつもハイテンションかな。

「え…?」

怜音さんの口からこぼれ、少し驚いたように目が見開かれた。

「なに驚いてるんですか。
怜音の名前は綺麗ですよ?」

安室さんがすかさず言うと、真っ赤になる。

「も、もう! 透くんまでそんなこと!
…でも、怜音って名前、気に入ってるから嬉しいよ」

照れているのか私たちから目が逸らされた。

「あ!! 安室さんと怜音さんは付き合ってるんですか?」

思い出したように園子が言った言葉は、追い打ちをかけたようだ。

ゆでだこみたい。

「そうですよ。
とても可愛らしいカノジョです」

「透くん…!?」

バッと顔をあげた怜音さんは安室さんを軽く睨んでいる。

流石は安室さんといった感じで、はははと笑って受け流す。

「では、僕たちはここらへんで。
またポアロに来てくださいね」

「私もポアロ行くからね!!
また会えるといいね」

まだほんのり頬の赤い怜音さんは、安室さんと手を繋いで、私たちに背を向けた。

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北雪(プロフ) - ユアンさん» 間違いが多くてお恥ずかしい限りです。ご指摘ありがとうございます。 (2017年2月13日 19時) (レス) id: 8c77ebf6ca (このIDを非表示/違反報告)
ユアン(プロフ) - 「さよなら」の「バイ」の英語はbyeですよ (2017年2月13日 17時) (レス) id: 6c76cbd4e3 (このIDを非表示/違反報告)
北雪(プロフ) - 零音さん» すみません。ご指摘ありがとうございます。 (2017年2月10日 18時) (レス) id: 8c77ebf6ca (このIDを非表示/違反報告)
零音(プロフ) - 風見と降谷がいるのは警視庁ではなく、警察庁ですよ。 (2017年2月10日 13時) (レス) id: 0fac29e216 (このIDを非表示/違反報告)
- 続きが気になります!更新頑張ってください!! (2017年2月7日 23時) (レス) id: 00707a52c1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:北雪 | 作成日時:2017年1月23日 17時

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