例えば19 ページ21
カフェを出たボクたちは近くのお店をブラブラとうろついていた。
基本的に園子君が連れまわしてくれる。
引っ張り回されている感が否めない怜音さんだけれど、結構楽しめているようだ。
それでも。
それでもボクは切なく感じる。
この楽しい時間に限りがあるという事実は代わりはしない。
もう会えないほど遠く、例えばアメリカやイギリスなんかに行くのならば、ボクたちには止めることはできない。
終わりがあるこの時間、どうやって過ごすべきなのか。
やはり楽しい思い出にしたい。
でも、ボクにはできそうもないや。
追いかけても追いかけても背中をかすることさえできなかった、悲しい思い出になってしまいそうだ。
「真純ちゃん、これどう?
4人でおそろいにしたいんだって」
4つを合わせると1つになるキーホルダー。
これはおそろいというのか?
怜音さんとつながっていられる気がするから、なんでもいいか。
「じゃあ、ボクは青いカケラをもらおうかな」
手ににぎられているキーホルダーを覗き込んで言う。
「蘭がピンクで私が黄色ね!
もちろん怜音さんは白よ!!」
園子君が宣言するように掲げる。
「わ、私が白?
白って正義の色だと思うけどなぁ」
「正義の味方って感じじゃないですか!
怜音は」
蘭君の言葉に頷く。
「ん〜そっかぁ。
…お会計してくるから待っててね」
キーホルダーを持っていった怜音さんの背中は悲しい色に染まっていた。
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北雪(プロフ) - ユアンさん» 間違いが多くてお恥ずかしい限りです。ご指摘ありがとうございます。 (2017年2月13日 19時) (レス) id: 8c77ebf6ca (このIDを非表示/違反報告)
ユアン(プロフ) - 「さよなら」の「バイ」の英語はbyeですよ (2017年2月13日 17時) (レス) id: 6c76cbd4e3 (このIDを非表示/違反報告)
北雪(プロフ) - 零音さん» すみません。ご指摘ありがとうございます。 (2017年2月10日 18時) (レス) id: 8c77ebf6ca (このIDを非表示/違反報告)
零音(プロフ) - 風見と降谷がいるのは警視庁ではなく、警察庁ですよ。 (2017年2月10日 13時) (レス) id: 0fac29e216 (このIDを非表示/違反報告)
皇 - 続きが気になります!更新頑張ってください!! (2017年2月7日 23時) (レス) id: 00707a52c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:北雪 | 作成日時:2017年1月23日 17時