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四話後編 教えて！葵葉先生！ ページ9
「私の活動はね､世界を救うための魔法少女を探すためにあったの｡でもどういうことか私までなっちゃって」
ちょっとしんみりしたような､呆れたような口調で葵葉さんは話し始めた｡
「この活動で命を落とすこともある…それでも貴方は引き受けてくれる？」
私は口を開けなかった｡
命を､落とす｡
それがどれだけ怖いことか｡
私には､分かる｡
どれだけ見てきたか｡
「私が命を落とすかもしれないってことは誰かの命を救えるってことですか？」
「え？えぇ…まぁ」
「ならやる」
「いいの？」
「はい」
私は葵葉さんの目をじっと見つめた｡
嫌われる私が人の為に命を落とせるなら､本望だ｡
「貴方真面目でしょ」
「え？あ､ん？そう､とは言われます､かね？」
「だろうねぇ」
葵葉さんはけらけらと笑う｡
私には何が何だか分からない｡
「それじゃあ契約成立」
「え」
葵葉さんはにやりと笑い､私の手に葵葉さんの手が重なった｡
突然手に痛みが走った｡
痛い､痛い､痛い
ほんの数秒が何時間にも感じられた｡
「はい､契約のサインみたいなものよ」
「…茨？」
手首にはブレスレットかのように茨模様が刻まれていた｡
「これは一生消えない､契約は解けないの､呪い」
「呪…い？」
実感が湧かない､分からない､呪い？
さっきの苦しそうな顔はなんだったの？
教えてよ…葵葉さん
五話前編 化け物が生まれるまで→←四話前編 教えて！葵葉先生！
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