先生‼︎殺していいですか？〜新たな問題児〜

＊ ページ41

阿部 亮平side

　

体が重い



心が痛い



わかってる、薮吹さんの本心じゃないってことくらい



けど…けど!!



ab「すぐに態度に出て…俺、教師向いてないのかな…？」



このまま帰ってしまおうか…そう考えていると



kr「阿部先生!!」



大声で名前を呼ばれた



高虎さんが追いかけて来ていたのだ



kr「どこ行くんですか？



僕たちの担任は…阿部先生だけですよ」



ab「でも、皆山田先生の方がいいって」



そこまで言いかけると廊下にギターの音が響き渡った



どこから…音の発生源を辿ってみると宮辺さんがギターを鳴らしていたのだ



夢中になっているのか、俺たちに気が付かない



しばらく見ていると存在に気がついたのか驚いた目でこっちを見た



ギターを置いて、補聴器を付ける



ms「何、いたの？」



ab「ギターの音が聞こえたから… 」



ms「そう。



…恵龍は？」



kr「えっと…同じ、かな？」



ms「と言うか担任がここにいていいの？



T組、大変なのに」



ab「いや、宮辺さんこそ…」



ms「…嫌なことがあったらギターを弾く。



そう決めているんだ」



確かに…宮辺さんのギターを見るとたくさんの傷があった



kr「…阿部先生」



高虎さんが俺を見た



kr「僕は…担任は阿部先生がいいです。



優しくて僕たちに寄り添ってくれるから…」



ms「何があったのかは知らないけど…阿部は普通に接してくれるから好きだよ。



そもそもT組の担任って阿部でしょ？



それ以外に誰がいるの？」

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