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家に帰ると、翔太はもう既に帰っていて、玄関を開ければ丁度部屋に戻っていくところだったようだ。シャワーを浴びたばかりの濡れた髪と、何も纏わない上半身に程よくついた腹筋に目を落とす。
『た、ただいま。』
「おかえり。」
ゴシゴシとタオルで髪を拭きながら、何事もないような顔で、挨拶を交わす翔太。家族、みたいだ。
「そんな構えなくていーよ。家族、だろ？」
私を見兼ねてのことだろう。
だけど、どれが正解なのか、わからないんだよ。
どれが普通なのか、何が正しい接し方なのか、わからない。見つからない。
『家族、だよ。』
何とか口から吐いた言葉を、上手く飲み込めない。自分に言い聞かせるように、出たそれを私たちは処理も出来ないのに。ふわふわと宙ぶらりんのまま、私たちの隙間を漂う言葉に嫌悪した。無責任とは、このことだろう。
「今日父さんも絵里さんも遅いってさ。飯は冷蔵庫に入ってる。」
『う、ん。』
「飯食う時呼んで。部屋にいるから。」
『わかった…。』
違和感を拭い切れないのは、私だけではないはず。
翔太も無理をしている。見て見ぬふりでやり過ごす私と君は恐らく、 " 家族 " なんてものには程遠い。
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Date(プロフ) - 結末に思わず涙が出てしまいました、、すごく切ないけど幸せそうな姿でホッとしました！月叶さんの作品はどれも自分好みです！これからも楽しみにしてます！ (2020年8月12日 6時) (
レス) id: 0a5fc64a20 (このIDを非表示/違反報告)
りんめ(プロフ) - 途中で｢これはまさか｣って思ったらホントで、予想してたのに涙腺崩壊してしまって、そこから読んでる間ずっと泣きっぱなしでした！ホントに感動しました！幸せで良かったって感じです！ (2020年8月10日 9時) (レス) id: ad68078562 (このIDを非表示/違反報告)
みんと - 最後めちゃくちゃ感動しました！こちらこそ、たくさんの楽しみ、ありがとうございました！ (2020年8月7日 18時) (レス) id: 117f5f4d5e (このIDを非表示/違反報告)
月叶(プロフ) - 星架．さん» ありがとうございます。楽しんでいただけてとても嬉しいです！綺麗なだなんてそんな…恐れ多いです…次のお話も早く出せるよう、頑張ります！楽しみにしていてくださいね！ (2020年8月4日 11時) (レス) id: 1352e210bb (このIDを非表示/違反報告)
月叶(プロフ) - ちょこぷりんさん» ありがとうございます！そう言っていただけて、書き手としてとても嬉しく思います。切ない作品大好きなのでまた次も楽しみにしていただけると幸いです。最後までお読み頂き、ありがとうございました！！ (2020年8月4日 11時) (レス) id: 1352e210bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月叶
| 作成日時：2020年7月29日 13時
