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『…なんか、意地悪だ。』

「そうだよ、俺結構意地悪なの。」

『あんなに優しかったのに。』

「だって優しくしないと、好きになってもらえないっしょ?」


詐欺だ。私はイケメンの優しさ詐欺に合ってしまったらしい。だけどそれでもいいや、と思えるくらいには、どうやら彼に落ちている。


『嘘つき。』

「んは、嘘つきって。優しくない俺は、嫌い?」


狡い。嫌いだなんて、言うはずがないことを確信した顔で話しているじゃないか。


『…嫌いなわけない。』

「じゃあなに、」

『わかるでしょ…!』

「ちゃんと言ってくれないとわかんない。」

『…すき。』

「俺も。」


至極満足そうな顔をして、また腕に力を込めて抱き寄せた。心臓は未だ早鐘を打つ。

さらり、と髪を拾われ、梳いていく翔太の手。


「髪、短いのも似合ってる。」

『今?ふっかは朝言ってくれたのに!』

「うるせえ、可愛すぎて言葉失ってたんだよ!」


今度は翔太が真っ赤になる。赤ちゃんみたいに白くてすべすべの肌が、一気に赤く上気している。


『翔太って、思ってるより私の事好き、なの?』

「だったら何!」

『嬉しいなあって。』

「お前も意地悪じゃん…。」


始まった新しい関係に、また世界がぐるりと変わる音が聞こえた気がした。この時の私は、翔太がいれば何があっても大丈夫、だなんて本気で思い込んでいた。


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第7章 : 星に願いを→←*



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設定タグ:渡辺翔太 , 深澤辰哉 , SnowMan   
作品ジャンル:タレント
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杏奈(プロフ) - キュンキュンしたり切なくなったり...素敵な作品でした!何気ないセリフだけど「馬鹿だな、俺のことはいいんだよ」にひゃーとなりました笑!はつ恋は実らない。も読んでいたのでやっぱり作者様の表現好きだなと思いました。これからの作品も楽しみにしています! (2020年7月12日 22時) (レス) id: aadbdb729c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月叶 | 作成日時:2020年7月8日 0時

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