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「お前、なにやってんの。」
【しょおた…違うの、これは、】
《何が違うの?今Aちゃんのこと叩こうとしたよね?》
【だって茉実に、酷いこと言ったから…!】
《酷いこと言ったのはどっちだよ。》
そう言ってスマホのボタンを押すふっか。
ふっかのスマホから流れているのは先程のやり取り。
茉実ちゃんは青ざめた顔をした。
【ねえなんで?!なんでそんな子に構うの!?!茉実の方が可愛いじゃん!!】
「茉実。」
【しょおた!しょおたは茉実を選んでくれるよね?】
翔太は私から離れると、茉実ちゃんの目の前まで歩いて行く。ぴたりと、止まれば口を開いた。
「気安く勝手に名前呼ぶんじゃねえよ。」
【だってその子は呼んでるじゃん!】
「Aには俺がそう呼んでって言った。お前には言ってない。あと勘違いしてるからもう一つ言っておくけど。」
さめざめとした翔太は淡々と告げる。茉実ちゃんもこんな翔太は見たことがないのだろう。ぽかん、と呆気にとられている。
「お前のこと一ミリも好きじゃねえし、お前のものにもなるつもりねえから。」
ぴしゃり、と吐き捨てるように出た言葉は、茉実ちゃんに相当突き刺さったようだ。
あとは何とかするわ、とふっかが茉実ちゃんをどこかに連れていき、翔太と私は教室に二人きりになった。
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杏奈(プロフ) - キュンキュンしたり切なくなったり...素敵な作品でした!何気ないセリフだけど「馬鹿だな、俺のことはいいんだよ」にひゃーとなりました笑!はつ恋は実らない。も読んでいたのでやっぱり作者様の表現好きだなと思いました。これからの作品も楽しみにしています! (2020年7月12日 22時) (レス) id: aadbdb729c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月叶 | 作成日時:2020年7月8日 0時