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翔太やふっかと仲が良いことは知っていたけど、こんなにベタベタする仲だとは知らない。もやもや、と膨らむ何か。
好きだから、わかる。
茉実ちゃんの好意が、目に見えるように、翔太に向いていること。
翔太は、どう、なのかな。
前に、気になる人、いるって言ってたし…
それは、やっぱり…?
【えぇー、しょっぴー冷たぁい!】
《はいはい、茉実もそこらへんにしときな?》
【はぁい。】
なんだか空気を掻き乱されたというか。
私たちの雰囲気を壊しに来た?
そんな感じがしたけれど、いくら苦手でも悪く捉えるのはよくない、と自分を戒めた。
その時、だった。
先程までの翔太やふっかに向けていた笑顔とは違う、どこか棘のある、目の笑っていない笑顔がこちらへと向けられた。
たった一瞬の出来事で、ふっかも翔太も気づいてはいない。気のせい、と言われればそれまでの気もする。
なんだろう、この嫌な予感は。
嫌悪をむき出しにされたような感覚は。
もやもやを抱えたはずの胸が、ザワザワへと変わる。
「A?どうかした?」
『う、ううん、なんでも、ないよ?』
押し寄せる不安は隠しておけばいい。
翔太とふっかに迷惑はかけたくない。
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杏奈(プロフ) - キュンキュンしたり切なくなったり...素敵な作品でした!何気ないセリフだけど「馬鹿だな、俺のことはいいんだよ」にひゃーとなりました笑!はつ恋は実らない。も読んでいたのでやっぱり作者様の表現好きだなと思いました。これからの作品も楽しみにしています! (2020年7月12日 22時) (レス) id: aadbdb729c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月叶 | 作成日時:2020年7月8日 0時