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二人と、電話をしたあの夜以降も、ダラダラと何を話すでもないメッセージの送受信は続いていた。
変わったことと言えば。
《A〜!かーえろー。》
ふっかがクラスで話しかけてくるようになった事だ。
初めの2、3日は本気で心配された。クラスメイトたちがザワザワと騒ぎ立てた。ふっかと私が交わり合う世界線は、思っていたよりもよっぽど大それたことらしい。
『はいはい、ちょっと待って。』
「…俺も、一緒に帰る。」
気配もなく近づいてきた翔太に、肩をびくりと揺らした。
『びっ、くりしたあ…。』
「人をそんなお化けみるような顔で見んなよ!」
『ごめん、だって翔太が突然いるから…』
口に出して、ハッとした。しまった。
そう思った頃には遅かった。
クラスのまだ教室に残っている女の子たちに、聞かれてしまった。翔太、って呼んだ?とヒソヒソ声。
「ほら、A行こ。」
《Aはやく〜!》
クラスの二大巨頭である翔太とふっかに呼ばれる私を、じろじろ見つめるクラスメイトたちに背筋がぞくり、とした。
小走りで、教室を後にした。
明日から、どうしよ。
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杏奈(プロフ) - キュンキュンしたり切なくなったり...素敵な作品でした!何気ないセリフだけど「馬鹿だな、俺のことはいいんだよ」にひゃーとなりました笑!はつ恋は実らない。も読んでいたのでやっぱり作者様の表現好きだなと思いました。これからの作品も楽しみにしています! (2020年7月12日 22時) (レス) id: aadbdb729c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月叶 | 作成日時:2020年7月8日 0時