幸せ、になる方法。

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《んは、冗談だって！》

ケラケラと電話口に聞こえてくる、ふっかの笑い声。
いやいや、こっちは笑い事じゃないんだってば。


《Aちゃんって面白いよね、ついついちょっかい出したくなっちゃう。》

『切るよ？』

《ちょいちょい！なんでよ、切らないでよ！》

『ふっかが訳わかんないこと言うからじゃん。』

《ごめんって！じゃあ何話す？恋バナ？》



駄目だ、やっぱり思考が1ミリも読めない。
翔太くんはなんというか、こう、合わせてくれるというか、歩み寄ってくれるというか。私の話しやすい環境を整えてくれる。
それに対して、ふっかなんてもう…完全に陽キャ代表のノリとテンションって感じで、正直私は苦手なタイプだ。

『ふっかの恋バナ聞かせてくれるの？』

《いや、逆だって！Aちゃんのが聞きたーい。》

『やだ。』

《あ、やだってことは、なんかネタはあるんだ？》


目ざとい。しぶとい。
ふっかに話したら、笑われるに決まってる。
いい人だとは思うけれど、そんな心の真相を話すほどの仲ではない、と思う。


《好きなやつ、いんでしょ？誰？同じクラス？》

『やだ、言わない。』

《Aちゃん〜話してよ〜》


一向に引かないふっかと、口を固く結ぶ私。
さて、先に折れるのはどっちか、我慢勝負といったところか。



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