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今日もまた一日が終わっていく。
私の世界は毎日毎日同じことの繰り返しで、これっぽっちも刺激なんてものは見つからない。
チャイムが鳴り響いた後、教室からは続々と人が出ていく。みんなの目には放課後という、自由な時間が映っていて、とても嬉しそうだった。
私はと言えば、特に予定もなければ部活をしている訳でもないから、家に帰るだけ。
家に帰っても、誰もいないし何も楽しみなんて待っていない。
のんびりと放課後になった教室で、帰り支度をしながら、気づけば部活が始まっているグラウンドに目を向けた。
『みんなの世界は何色なんだろ。』
私の世界はモノクロみたいで、鮮やかさとはかけ離れている。
「おっ、まだいたの?」
教室に入ってきたのは、私とはかけ離れた世界の渡辺くん。
渡辺翔太くん。
『うん、なんか、帰っても暇だしなあ、って。』
今日はきっとラッキーな日だ、私の世界が少しだけ良い方に傾いた日だ。
だって、渡辺くんと話している。
渡辺くんはクラスのど真ん中にいて、私はクラスの端の方にいて、住む世界がきっと生まれた時から違うような人。
だって、名前からかっこよさが滲み出てる。
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杏奈(プロフ) - キュンキュンしたり切なくなったり...素敵な作品でした!何気ないセリフだけど「馬鹿だな、俺のことはいいんだよ」にひゃーとなりました笑!はつ恋は実らない。も読んでいたのでやっぱり作者様の表現好きだなと思いました。これからの作品も楽しみにしています! (2020年7月12日 22時) (レス) id: aadbdb729c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月叶 | 作成日時:2020年7月8日 0時