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胸にまとわりつく重苦しいものの正体はわかってる。
ただ、払拭の仕方が分からないだけだ。

仕事のためグループに用意されていた楽屋に向かえば、みんながいる。
もちろん藤ヶ谷も。

ドアの前で少し躊躇うのすら胸がキュッとする。
こんな気持ち、ほんと、さっさとなくなってしまえばいいのに。

フンッ! 勢いよく鼻息を出してドアに手をかけた。

「うぃーす」

「みつおはよー」

「早いじゃんニカ」

さっそく話しかけてきたニカに応じて喋り出す。
その向こう、横尾さんと・・・

アイツの顔を見たくなくてキャップのツバを下げた。



「今日さー、終ったあとサウナ行かない? まだ行ったことないとこ見っけちゃったんだよね」

「へぇ、まだそんなとこあった?」

「うん、ちょっと遠いけど、行けなくはなくない?」

ここ、とスマホの地図を見せてくる。

「えー、タクシー?」

「いいじゃん、その方がどっちもビール飲めるし」

確かに、サウナ後のビールはまた格別だったりする。
いいね、と見上げて笑って見せると、ニカは少しほっとした顔をした。

そこで気づいてしまった。

ちょっと、俺のこと心配しちゃってるんじゃないか、なんて。



「今日は俺が店も考えるからさ。みつは俺の接待受けてよ。あ、あとさ、この前言ってたアーティストのDVDようやく見つけたからさ、見ようよ」

「へぇ、よく見つけたな」

「でっしょー」

「それスタッフさんが見つけてくれたヤツじゃん」

千賀にそう突っ込まれ、ああ、俺の手柄だったのにと笑うニカに、
いつもの双子との時間をいつものように過ごせることに、自信がついた。

この空気の中だったら、乱れてしまった俺の気持ちもなんとか立て直すことができる。


藤ヶ谷と横尾さんが何をしゃべっているのか、
俺にはわからなかった。

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SIZUKU(プロフ) - 仙花さーーん!いいんです!あっちも運命ガールも楽しんで読ませていただいてますから!笑 仙花さんの言葉選びや行間、表現の仕方が私にはしっくりくるんです。だから繰り返し読みたくて。伝える術が浮かばなくてこちらに笑 気長にお待ちしてます。 (6月24日 0時) (レス) id: a2eddefbd9 (このIDを非表示/違反報告)
仙花(プロフ) - SIZUKUさん» こんばんは。あっちではコメント返信機能がないのですが、いただくととても嬉しいです! こちらは大分放ってますね;;すみません;;;常々考えているんですが・・・。なんだかすみませんでした;; (6月23日 22時) (レス) id: de459dc7d4 (このIDを非表示/違反報告)
SIZUKU(プロフ) - 仙花さーーん!久しぶりに初めから、本当に初めから読み直しました。やっぱり好きです。このお話。仙花サンのコメディなお話も好きですけど、切り口が斬新と言うか。切なさがいい笑 また更新してくれたら嬉しいです。雪輔でした。 (6月23日 0時) (レス) id: a2eddefbd9 (このIDを非表示/違反報告)
仙花(プロフ) - 充瑠さん» こんばんは!書いてて、こんなセリフを思い出したので、宮っちに言ってもらいました。こちらの二人は向き合えてないので、これで少しでも素直になれるように。更新遅いですが、よろしくお願いします! (2月13日 20時) (レス) id: 714f9f17f2 (このIDを非表示/違反報告)
仙花(プロフ) - yikumiさん» こんばんは。宮田くんだから伝えられるかなと思いました。「心」が内側を向いたままの二人ですが、お互いに向けあえるよう…。こちらこそよろしくお願いします! (2月13日 20時) (レス) id: 714f9f17f2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:仙花 | 作成日時:2017年10月14日 12時

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