私は。 ページ17
貴「こんばんは」
へ「……」
貴「あなたがへし切長谷部？」
へ「……」
貴「私は、お夏。今日からここの審神者になりました。…あなたの主です。」
へ「ｱ…ﾙｼﾞ…?」
貴「そう、貴方の事情は聞きました。私は貴方を捨てる気はありません。私は本気で立派な審神者を目指しています。甘く見ないでください。」
へ「…」
貴「ちょっとした我が儘だけど、こっち向いて、目を合わせて話を聞いてほしい。」
へ「……」
お、こっち向いた。傷がひどいな…彼もずっと耐えてたのか…まぁ、心の傷のが酷いんだろうけど
貴「あれ？綺麗な藤色だと聞いたのだけれど…私の勘違いだったかな？」
煽ってみるか
へ「期待ﾊｽﾞﾚﾀﾞｯﾀｶ…残念ﾀﾞｯﾀﾅ」
貴「見せてくれないの？」
へ「見ｾﾙ必要ｶﾞｱﾙﾉｶ？」
貴「私が見たいだけ」
へ「…」
貴「私さ、貴方の前の姿しか知らないんだわ。他の本丸のへし切長谷部の話は聞いたことあるけど、闇落ちしたへし切長谷部は聞いたことがない。だから私に何ができるかなんて全く分からない。」
へ「……」
貴「貴方は何を欲してるの？それは私にできる事なの？」
へ「…ｵﾚﾊ」
本当に私に何ができるか分からない。彼が何を求めてるか分かれば話は別だけど
へ「ﾀﾀﾞ…タダ……愛してほしかった……ｿﾚﾀﾞｹナノニ」
貴「…！」
今、人の声が聞こえた…彼自身の声なのか…？
貴「へし切長谷部」
へ「…？」
貴「貴方を心の底から愛せるかはわからない。それでもいいなら私について来てくれますか？近侍だか珍味だか忘れたけど、近くに居たいならそれをやればいいんじゃないかな？」
へ「……」
貴「疑ってる？なら指切りしましょうか。私が貴方を愛せなくなったらあなたの手で斬り捨ててください。その斬り捨てた肉を喰うもよし、骨を埋めてもよし。貴方が私を消し去った場合はどうぞ好きなようにしてください。さ、指を出して。」
そういうと、へし切長谷部は自らの小指を出した。案外素直なんだね、彼は。
闇堕ちから解放されるように、しっかり、ゆっくり、優しく霊力を籠めながら…
貴「指切りげんまん嘘ついたら針千本どころじゃすまないけど針千本飲ます。…指切った！」
へ「あ…俺、元に戻って…」
貴「霊力を籠めました。貴方が元の姿に戻ってくれるように。」
へ「ありがとうございます…その…敬意をこめて主と呼んでも？」
貴「好きなようにしたらいいさ」
へ「ありがとうございます、主」
彼は笑った。とても綺麗な笑顔でした。
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蒼 - 初見ました
すごく おもしろくて 一気に読んでしまいました m(_ _)m
消してしまう のが 勿体ないです m(_ _)m (2018年7月21日 1時) (携帯から) (
レス) id: 3d1f99da17 (このIDを非表示/違反報告)
桜宮勇騎(プロフ) - カユラさん» コメントありがとうございます！これはゲーム内ではなく私の小説なので、そこら辺は私の書きたいように書かせていただけると幸いです。 (2018年2月18日 11時) (レス) id: d8de3ad18a (このIDを非表示/違反報告)
カユラ - アスヒさん» ゲーム内では伽羅ちゃん、伽羅坊呼びですよ。 (2018年2月16日 9時) (レス) id: 7531b40605 (このIDを非表示/違反報告)
桜宮勇騎(プロフ) - アスヒさん» コメントありがとうございます！ リアルで普段呼ぶ時は｢くりちゃん｣呼びですが、この小説ではまだ審神者に完全に気を許していなくて、審神者もそれを察して｢大倶利伽羅｣と呼んでいる感じなのでこれで大丈夫です！ 呼び方は人それぞれなのでご了承下さいm(_ _)m (2017年8月21日 17時) (レス) id: aca6fce13b (このIDを非表示/違反報告)
アスヒ - 大倶利伽羅は倶利ちゃんか倶利坊ではないのですか？ (2017年8月21日 4時) (レス) id: fe4d14f9e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜宮勇騎 | 作成日時：2016年9月24日 18時
