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2話 菜ノ花side ページ4

南さんがいなくなって数日。街を歩いていたらいつか南さんと会えるかもしれない、と思って猫である彼女と歌いながら歩いています。

「しっあわせーはーあーるいーてこーない」

「ナーナー」

「だーかーらーあーるいーていくんだねー」

「ナーナー」

2人で歌っていると路地の向こうに森が見えました。

「こんな所から森に繋がっているなんて…。もしかしたらおばあちゃん家までの近道かもしれないわ。
行ってみましょう」

「ナー」

森の入り口に立つと一本の獣道が奥まで続いています。

「まるで秘密の入口ね」

少しだけ進むと大きな岩の中にちょこんと、ベンチのような岩がありました。

そこに座って本を読んでいる女の人もいます。

この人とならお話ができるかもしれないわ!と思って、私は挨拶をしました。

「こんにちは!」

女の人は驚いた顔で数秒、そして

『…こんにちは』

返ってきたのは、桐生くんのような小さい声でした。

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作者名: | 作成日時:2022年5月14日 14時

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