七色の太陽～scene２～ (ページ18)

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エースはほんまに短気や。
こればっかりは仕方ないんやけど、

けど、俺はガムのしたことは責められん。

いくらマックでもジャッキーでも・・・狐から話を聞き出すんは
無理なような気がすんねん。

なんとなくやけど・・・

「せやかて、正木さんに引き渡すんが依頼やで？

その事すら狐は「信じられん！」って顔やった。
正木さんに合わせて二人から話を聞くんが一番効率的やと思うんやけど！！」

ぐっと後ろから首を絞められて、苦しくなった俺はエースにタップしながらなんとか
思いを伝えた。

「・・・まぁ、そうか・・・今日冴えとるのぉ、トッポ！」

「調子ええなぁ、もう。」

エースは納得したのか俺をサラッと放すと、テーブルに広がったクッキーをもごもごとまた食べたした。

「じゃ、１時間ごとに交代な。」

「おっけー、アーセナル！じゃ、俺が次ついとるな！」

「頼んだでトッポ。そん次はエース、俺、マックが戻ってこぉへんかったら、ジョニーからまたローテーションな。」

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一時間すぎ、二時間過ぎ・・・
狐は少しずつ熱を上げながら眠り続けた。

精神的なもんなのか時折苦しそうな声を絞り出したりするらしい。

トッポはともかく、エースは心配だった。
けど、心配をよそにエースは穏やかに狐の側についとった。

代わりがけに

「アーセナル、俺そこまで非情やないで！」

って言われた。

どうも俺はエースに甘いらしい。

部屋に入ると狐は目を覚ましていた。
じっと天井を見つめておった。

俺の役割は見張りみたいなもんや。
何するわけでもなく銃の手入れをするのに、ガムの部屋のテーブルに道具を
広げた。

最近、銃の調子がいいとは言えない。
かなり長いあいだの相棒やから仕方ないんやけど・・・

と、リボルバーを外しにかかった時、
ふと視線を感じて振り返れば狐が体を起こしてベッドに座っとった。

かなり刺激的な恰好やけど、気にする様子もない。

「逃げる気か？」

「・・・逃げません。ガム様とお約束しましたから。」

冷静なソプラノが心地いい。
不覚にも一瞬力を抜いてもうた。

「なんやねん。」

「・・・いえ、あの、

リボルバーの内側に・・・詰まりが・・・」

「はぁ？」

急に何を言い出すんかと思えば、狐は俺の持っている銃を指さした。