アイツの背中 ９

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もうとっくにお互いの息上がってて。

我慢なんか到底無理や。


「やあっ・・・んっ・・・」

耐えきれずにAが漏らす甘い声。


絡ませた足から、
Aが俺を欲しがってんのがはっきり伝わる。


「もう感じてる。
可愛ええ・・・」


全部を愛したい。

きりないぐらいコイツが欲しい。


Aに溺れながら。


頭の隅っこでふと思った。


もし赤ちゃん出来たら、
俺、こんなんで、
生まれるまでの長い期間、
我慢とか出来るんかなあって。


Aに言うたら、
呆れられるやろな・・・









久々の朝寝坊。

「忠義、そろそろ起きなきゃ」

Aがベッドの隅に腰掛けて、
ほっぺにちゅってして起こしてくれた。


めっちゃ幸せな朝。

今日は家を建てる予定の土地を見に行くねん。


そのあとは披露宴の司会担当の人と、
どういう流れで進めてくかの打ち合わせ。

その時にお互いのプロフィールを聞かせて欲しいって言われてる。


週末ごとにいろいろ詰め込まれてて、
結婚するって、
ほんま大変な事やねんなあって実感中。


歯磨きしてたら、
Aがこっそり覗いてくる。

「ひゃ、んで、見へんの？」

歯ブラシくわえてるから、
うまく喋られへん。

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