アイツの背中 ８

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今日はなんとか、
まともな時間に帰宅出来た。


電気がついてて、
涙ぐみそうになるわ。

Aが待っててくれてるって思うだけで・・・



A、シャワー浴びてるみたいや。

かすかに音が聞こえてる。


手を洗いに洗面所行ったら、
影がうっすら映ってるねん。


綺麗なカラダ。


けど、しばらくお預けやな。

あんなことあって、
Aも怖いやろって思うし・・・


今はそばにおれるだけで嬉しい。


シャワーからAが出て来た。

いつもなら、
脱衣所におる俺を見て、
大騒ぎやのに。


「お帰りなさい・・・」


タオルで濡れたカラダ隠しながらはにかむだけ。

可愛ええなあ。

「ただいま。
ビデオ借りて来てん。
Aが前に見たがってたん、
出てたから」

「本当？」


目がきらきらしてる。

もう元気になってくれたかな。

良かった。


「はよ着替えよか。
風邪ひくな」

タオルで俺が拭いてやる。


A、おとなしいしてるねん。

なんか調子狂う。


「髪も乾かしたるから。
向こう行こ」


手を引いてって、
Aソファの下に座らせて。


俺はソファに座って、
後ろから、
ドライヤーをさらさらの綺麗な髪にあてる。


「Aの髪、ほんまに綺麗やな」

「ん？
聞こえない」


ドライヤーの音で聞こえへんらしくて、
Aが俺を振り返る。


それが、
あんまり可愛い仕草で。

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