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そんなん言うてるねん。
「オークラ、可愛い」
小馬鹿にして、
ほっぺたにちゅってしてくる。
あかん。
にやけてくる。
本題を忘れそうになってまうやん。
「なんも可愛いない。
男があんな気合の入った店、予約してきたら、
告白しか考えられへんねんて。
Aは危機感が足りひんねん」
ほんまに。
これやから、目が離されへん。
「なんの危機感?」
ふふって笑うてる。
俺、からかわれてる?
「お前が誰かに言い寄られんの、
俺が嫌やねん。
やから俺も行く。
遠くの席におったらええやろ」
もうやけくそや。
「はいはい」
相手にされてないやん。
生意気なコは黙らせたる。
不意に抱き寄せて、
俺の裸の胸にちっこい身体をぎゅうって押し付けたる。
「オークラ、ちょっと」
慌ててんのが、可愛い。
「他の男にええ顔すんなや」
あんな優しい話し方してたら、
奥田くんやなくても、勘違いするわ。
「いい顔なんかしてないよ。
後輩なんだから、
相談に乗るのは当たり前でしょ」
ドキドキしてるくせに、
まだ余裕があるふりしてる。
「奥田くんだけちゃうやろ。
ヤスにもや」
「ヤスくんは、オークラの一番大事な友達だもん。
いい顔するに決まってるじゃん」
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十子(プロフ) - 初めまして!いつもドキドキしながら読ませて頂いてます!話の流れがわかり易くて大好きなお話なので、更新をいつも楽しみにしています。そして先程パスワードを打ってみようと思ったら、間違えてこちらに送ってしまいました…失礼をしてしまい、申し訳ありません。 (2017年7月1日 17時) (レス) id: 627cc1c6e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:fool x他1人 | 作成日時:2017年6月20日 10時