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やのに、そのヤスにまで妬いてまう、
心の狭い俺。
「二人がつき合うた記念に。
俺が今日はおごります。
何でも頼んでや」
ヤスがメニュー広げてる。
Aを奪った、
俺が奢らなあかんかなとも思うけど。
奢るわ言うんも、
ヤスに失礼な気もしてな。
「悪いよ。
いつもみたいに割り勘でいいよ」
Aが先に答えてる。
付き合う前、
しばらくの間、
ヤスとAとようここで飲んでた。
男二人で払う言うてんのに、
Aが友達やから言い張ってて、
いつも割り勘やったな。
「ええって。
お祝いやから。
お土産ももろたし」
ヤスが取り合わへんから、
この話はこれでおしまい。
だんだん、酒も入って、
盛り上がり出して。
Aが俺の大学時代の話、
ヤスに聞き出そうとしてる。
恥ずかしいて、やりにくいわ。
「ヤスくん、
オークラって、どんな学生だった？」
興味津々や。
ヤスは、
綾子の事とか、
もっと昔の彼女関係は、
うまく抜いて話してくれてんねんな。
ほんま、優しさに感謝やねんけど。
「オークラ、アホやったで。
今もそうやけど、
あの頃はもっと食い意地張っとってな。
学食で、天丼とカレー同時に食うたりな。
そんでグロッキーなって、
午後の講義で潰れてたりな。
よういたずらも考えとったな。
ゴキブリのおもちゃ、
ゼミの先輩にしかけて、
めっちゃどやされて、
あんまりの剣幕に、
俺まで連帯責任で殺される思ったし。
ゼミでどういう流れか京都の寺に修行に行った事もあったな。
大倉だけ座禅で他ごとばっか考えてるから、
煩悩多いって、
和尚さんに竹刀で叩かれまくってた。
そのお仕置きに深夜に灯篭の明かり替えに行かされてさあ。
一人やと怖いから俺にまで付き合え言うねん。
びびって俺に抱きついてきてほんま大変やってんで」
その代わり、ろくなこと言わん。
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十子(プロフ) - 初めまして！いつもドキドキしながら読ませて頂いてます！話の流れがわかり易くて大好きなお話なので、更新をいつも楽しみにしています。そして先程パスワードを打ってみようと思ったら、間違えてこちらに送ってしまいました…失礼をしてしまい、申し訳ありません。 (2017年7月1日 17時) (
レス) id: 627cc1c6e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fool x他1人 | 作成日時：2017年6月20日 10時
