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「ヤスくん、久しぶりだね。
そんな事もないか。
なんかすごく久しぶりな気がするのはなんでだろ」
Aがヤスににこにこ笑って答えてる。
めっちゃ親しげ。
いつからこんなに仲良うなってんやろ。
前からやったような気もするけど。
今はもう俺の彼女なのに。
馴れ馴れし過ぎるやろ。
ヤスが予約してくれてあった、
奥の座敷。
駆けつけビールで乾杯。
「ヤスくん、これ。
京都のお土産なの」
Aが映画村で買うた生八つ橋をヤスに渡してる。
そういやそんなん買うたなって、思い出した。
あれ、ヤスの分やってんや。
なんかまたもやってするわ。
「ありがとお。
京都行って来たん?
いついつ?誰と?」
ヤスが何気なく聞く。
「うん・・・
姉の家族とあと・・・」
A、言いかけたくせに、途中でやめるねん。
俺と行ったって、はっきり言えや。
「俺と一緒に行ってん」
代わりに俺が答える。
ヤス、ほんの一瞬だけ、
傷付いた顔したけど、
すぐに笑顔になって。
「八つ橋、美味しいよな。
めっちゃ嬉しいわ」
Aにそう答えた。
そんなすぐに切り替えられるわけないのに。
「もう旅行行くって、
ラブラブやんか」
そんなん言うて、明るくからかってくる。
ヤスって、ほんまええヤツや。
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十子(プロフ) - 初めまして!いつもドキドキしながら読ませて頂いてます!話の流れがわかり易くて大好きなお話なので、更新をいつも楽しみにしています。そして先程パスワードを打ってみようと思ったら、間違えてこちらに送ってしまいました…失礼をしてしまい、申し訳ありません。 (2017年7月1日 17時) (レス) id: 627cc1c6e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:fool x他1人 | 作成日時:2017年6月20日 10時