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ヤスくんがそんな事、言い出すもんだから、
オークラ、急に慌て出した。
「余計なこと言わんでええねん。
俺、こいつの噂なんかしてるか？」
ヤスくんが、ぷぷっと笑ってる。
「してるやん。
同期のAが、
めっちゃ要領悪いとか、
余計なことして俺の仕事増やすとか」
なんだ、つまり悪口か。
ま、容易に想像はついたけどさ。
「なんか、ごめん・・・」
なんでか、ヤスくんが私に謝ってる。
この場合、謝るのはオークラだと思うんだよね。
「いえ。大丈夫です。
安田さんは、」
言いかけたら、
「堅苦しいん苦手やから、
ヤスでええで」
ヤスくんが言ってくれて。
心の声だけでなく、
公にヤスくんて、呼ぶことに。
その時。
スーツの波の中から、
ひときわオーラを放ってる、
貫禄ある大人の男性が一人、
こっちに向かって歩いてくるのに気付いた。
「忠義、来とったんなら、挨拶に来い」
うちの親会社の大倉社長だ。
つまり、オークラのお父さん。
ホテル経営から、
最近は、
不動産に金融保険、
そしてうちのスカイホームと、
手広く経営してる、いわば大企業のトップだ。
隣には上品で洗練された女性を一人伴ってる。
奥様にしては、年齢が若過ぎる。
どう見てもまだ２０代後半から３０そこそこ。
秘書かな？
それにしては服装が派手な気もする。
もしや、愛人？
しょうもない妄想してしまう。
「今、来たとこで」
オークラがお父さんに軽く会釈した。
うちの親子じゃこんな雰囲気、考えられないな。
うちのお父さんは平凡な地方公務員だし、
年功序列のはずなのに、
万年係長。
母親は・・・
あんまり思い出したくない存在。
セレブっていうのは、こんな感じなのか。
それに、
オークラと社長は全く似てなくて、
ぱっと見、親子には見えない。
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miho(プロフ) - どのお話も面白くて毎回楽しみにしてます！次が早く読みたいです! (2017年6月10日 10時) (
レス) id: 042562a3bb (このIDを非表示/違反報告)
^o^(プロフ) - 亮ちゃんの方も読ませていただきましたが、すごいお話に引き込まれました！続きが楽しみで楽しみで！更新楽しみに待ってます。 (2017年6月7日 18時) (レス) id: 19303c9d1e (このIDを非表示/違反報告)
クララ - この先がドキドキです♪更新楽しみに待ってます(о´∀`о) (2017年6月3日 3時) (レス) id: c896e42c6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fool x他1人 | 作成日時：2017年5月30日 15時
