二十二話 ページ23
『あれって、ほんっとうに嫉妬だったの！！？』
電話の向こうで友達が笑う。
いや笑い事じゃないしー、大事件だしー。
今日あった出来事を(昂輝先輩とリョウちゃんの名前は伏せて)友達に話してみた。
私は鍋を覗きつつ、携帯で会話を続ける。
『嫉妬とかあるの！？あの人にだよ！？』
Aの彼氏知らないけど、本当に好きなら嫉妬ぐらいされるよ〜と言われた。
おぉう…大人だね…。
『そっか嫉妬……えぇ〜えへへ〜嫉妬かぁ〜』
口元がだらしなく緩む。
え〜ちょっと、なんかもう言葉にできないぐらい嬉しいなぁ！！
確かに嫉妬したって言ってたけど、他人から言われるとまた違う。
『あのね、付き合ってても手すら繋がなかったあの人が抱きしめてくれて嫉妬もしてくれたってすごくない〜？今めちゃくちゃ嬉しいんだけどー！！』
よかったね〜、と一緒に喜んでくれる友達。
昂輝先輩の名前は伏せつつ、今まであったことをそのまま惚気る。
夜ご飯できるまでベッドの方にいよう、とか思ってくるりと振り返った。
『もーほんっと〜に付き合えてよかったなって思っ……て、て…』
Aどうしたの？と聞こえる。
ストーン、と良い音がして携帯が床に叩きつけられた。
私の視線の先には、靴も脱がずに玄関に立ちすくみ、顔を真っ赤にさせ気まずそうに視線を逸らす先輩が。
『え、あ、せ……』
今、もしかしなくても全部聞かれて…。
私は素早く携帯を拾い上げ、ごめん後で掛け直す！！！と一方的に通話を切った。
昂「…聞くつもりは、なかった……」
聞いたんですね！！？？
まだちゃんと声が出せない私は、先輩をとりあえず中に入れた。
そんなパニック状態の頭で考える。
そういえばかなり前に合鍵渡してた気がするな〜！！なんで忘れてたのかな〜！！先輩が来るときはちゃんと前もって連絡もらってたのに今日は無かったなぁ〜！！！
『あ、あああ…えっと…お、お夕飯がもうすぐご準備できますので少々お待ち下さいませ、はい』
昂「あ、あぁ。そうだな、いただこう」
お互い顔を赤くしてただただ無言。
神様……私は一体何か無礼なことをしましたか？なんでこんな恥ずかしい思いをしなくてはならないんですか……はぁぁ、まじで勘弁して。
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猫月-ﾈｺﾂｷ-(プロフ) - とてもいい話でした！毎回思いますが、話もいいですが裏設定も凄く良いですね！！これからも頑張ってください！ (2018年9月10日 23時) (
レス) id: e584b4d054 (このIDを非表示/違反報告)
猫月-ﾈｺﾂｷ-(プロフ) - ありがとうございます！頑張ります (2018年8月16日 22時) (レス) id: e584b4d054 (このIDを非表示/違反報告)
宍戸(プロフ) - 猫月-ﾈｺﾂｷ-さん» 昂輝くんのSはいいですよね！短編集見ました！更新待ってます^^* (2018年8月16日 15時) (レス) id: 3d8cd24796 (このIDを非表示/違反報告)
猫月-ﾈｺﾂｷ-(プロフ) - コウくんがS に……！そうだ、短編集を作って見ました！宍戸様、また見てくださいね！ (2018年8月16日 14時) (レス) id: e584b4d054 (このIDを非表示/違反報告)
猫月-ﾈｺﾂｷ-(プロフ) - ありがとうございます！楽しみにしててくださいね♪ (2018年8月15日 17時) (レス) id: e584b4d054 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：宍戸 | 作成日時：2018年8月10日 18時
