Night (ページ40)

今日:1 hit、昨日:22 hit、合計:265,948 hit

変わり果てた姿 4 ページ40

龍「何も言い返してこんから終わったんやな。」

裕「ほな帰ろか。」

そう言って歩き出す7人。

涼「A？おいで。」

そう優しく呟いた。

涼太さんは、声は凄く優しかったが、目はずっと壱馬を捉えていた。

勝ち誇ったような表情をしていた。

涼「(ﾎﾞｿｯ)んな奴に渡すかよ、ばーか」

私たちがいつも歩く道は、どこに行ってもステージの上のよう。

人々は私たちを見た瞬間、道を開ける。

だからどこに行ってもファッションショーのような感覚。

どうどうと歩いてやるの。

私たちはあんた達とは違う人間だってことを見せびらかすかのように。

端から端まで光沢のあるランボルギーニに向かって歩いていく。

この世で1番似合うのは私たちGENERATIONSのみ

まるでこの車が私たちのために生まれてきたかのよう

他の7人はすこし先を歩いて進んで行く。

7人の後ろ姿を見て、なぜか泣きそうになった。

もしあの時出会ってなかったら

もしあの時話してなかったら

もしあの時、、助けてもらえなかったら。

今頃私なんて消えているだろう。

なんの取り柄もないたかが普通の女。

ずっと前に壱馬から言われた言葉が頭の中に響く。

悔しかった。苦しかった。虚しかった。

ここまで思ったのは、自分でも取り柄が無いことに知らない間に気づいていたからだろう。

壱馬がいなきゃ、私の生きる意味が無い。

知らないうちに、そう思っていたんだ。

子供だった。依存してる女。

それだけだった。

でも今はどうだろう。

あの7人が私なんかを受け入れてくれた。

私を、1人の家族のように迎え入れてくれた。

あの7人が私を

"特別"にしてくれたんだ。

隼「Aー！何してんの！早くおいでよ。」

行かなきゃ。私の唯一無二の居場所に。

周囲の人が私の道を開けてくれてる。

このレッドカーペットのような道を進もうとした瞬間、誰かが私の手を掴んだ。

壱「待ってや。なあ、嘘やろ？嘘って言ってや。A、、、」

私はその掴まれた手を思い切り振りほどいた。

『さっきから見てわかんない？あんたとは住む世界も生きる世界も違うの。コレ見てもわかんないの？』

そう言って、GENERATIONSの証であるリングを見せつける。

壱「っ、、」

言葉を詰まらせる壱馬。

ははっ笑まさか半年で形勢逆転するなんて思ってもなかったんでしょうね。

ねえ、今どんな気持ち？

下に見て、支配して、散々遊び散らかした女に

こーやって勝ち誇った目で見下ろされるの。