もう、始まっている ページ43
.
『緊急指令！！！緊急指令！！！』
刹那、真っ暗な廊下に赤いエマージェンシーランプが点滅し、ブザー音と共に声が反響した。
『何者かによって転送システムが妨害されました！
施設内にいる隊員は直ちに、各支部の第一フロアに集合してください！！
繰り返します、＿＿＿＿＿＿』
聞き覚えのあるセリフ。想定内の展開。
それなのに、俺はこの時点で既に脳内がパニックになっていた。
「おい、A………おい、いたら返事しろ！！」
廊下に大音量で響くアナウンスに負けないくらいに声を張り上げ、辺りを見回す。
しかし、姿を消した彼女から返答はない。
.
" 急ぎましょう。彼はおそらく、この通路の先にいます "
「＿＿＿＿＿チッ、！！」
だんだんと焦りが怒りへと変わり、ガシガシと頭を乱暴に掻く。
数秒前、Aの発した最後の言葉を信じて、俺は赤く灯された廊下を走った。
.
「＿＿＿＿＿危ないですよ、お兄さん」
突如、耳元で
窓のない廊下で『風』が吹き荒れ、一瞬閉じた目を開くと、俺の足元には倒れた男一人と、その上に小さな男児が跨っていた。
「子供……っ！？」
小学2年生くらいの小さな体に見合わない大きな武器を持った子供は、光を失った真っ黒な瞳で俺を捉えた。
「……その隊服、『
申し遅れました。コードNo.712396、所属は『
先ほどの発言、僕の確認不足で不快な思いをさせてしまい、大変失礼いたしました」
突然わけのわからないことを言い始めたと思いきや、少年は重そうな武器を床に置いて、膝をついて謝罪をした。
「僕は先程司令官からの命を受けて、現在発生しているトラブルの
施設内で、この者のように正気を失って暴れ始める隊員がいる場合があります。
言わずもがなのことを申し上げますが、どうかお気をつけて＿＿＿＿」
そう言って彼は、床に伏して呻いていた大男の首を捻り、バキッと骨を折ったかのような音を立てた。
正気を失っているのはどっちのほうだよ、何て言葉は飲み込んで、俺は少年に問うた。
「………悪い、突然こんなこと聞かれて戸惑うかもしれないが。
お前、『ホークス』って奴、知ってるか？」
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瑞樹(プロフ) - この作品大好きです！ 更新を楽しみにしています！ (2022年12月8日 20時) (
レス) @page39 id: 92b8932be0 (このIDを非表示/違反報告)
フユフユ - これ最後夢主ちゃんとかも幸せになって欲しい (2022年6月26日 21時) (レス) @page29 id: 3be08e9739 (このIDを非表示/違反報告)
むらかみ。(プロフ) - 新作待ってました！前作楽しませて読ませていただきました！！突然で申し訳ないですが、イメ画描かせてもらってもよろしいでしょうか？少し遅くなってしまうかもですが…(失礼)更新頑張ってください！！応援してます！！！！！ (2021年12月29日 20時) (レス) @page6 id: 49021efb12 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきや(プロフ) - あのさん» ありがとうございます！！！頑張って更新進めていきま〜す！！！ (2021年12月12日 19時) (レス) id: 3af9d9c4f9 (このIDを非表示/違反報告)
あの - 新作ですね！前作では完結おめでとうございます！(遅い)更新待っております！ (2021年12月12日 18時) (レス) @page15 id: 347eae7089 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきや | 作成日時：2021年12月8日 19時
