パラレルワールド ページ38
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" 信じてるよ、勝己 "
柔らかい声が耳に響いた途端、ぐっと身体が鉛のように重たくなった。
「……ッ！？…………ここ、は」
しかしそれは一瞬のことで、気がつけば身体は元通り。
辺りを見回すと、どうやら俺は『 lycanthrope 』の隊員用の部屋に飛ばされたということに気がついた。
6畳くらいの部屋の壁は無機質な白で塗り潰されており、弾力の少ないシングルベッドと武器の入ったクローゼット、書類の積み重なった机以外は何もない。
壁にかかった時計の秒針は、音を立てずに滑らかに数字を撫でていた。
「………い゛ッッ！！！」
刹那、左腕にズキリと刺すような痛みが走った。
慌てて袖を捲ると、小さな『懐中時計』のようなものが手首に埋め込まれていた。
「これって、まさか………」
" 君を30分前の過去に連れて行く "
"『司令官』と
Aの声が、古びたラジオのように脳内で再生される。
……そうだ。俺はAを救うためにここに来たんだ。
時計だってよく見てみれば、確かに俺が過去にこの部屋にいた時と同じ時間を指している。
バラバラだったパズルのピースの数欠片が、互いの手を結ぶようにくっついた気がした。
「私です。25100です」
ノック音の後、扉の向こうから透き通った声が響いた。
キャスターのついた椅子から立ち上がり、俺はドアノブに手を掛け………ようとした。
が、俺は
気を抜けば、過去の俺と同じ行動をしてしまう。
口から溢れる言葉も、おそらくそうだろう。
何か一つ、
俺は、一生このループから抜け出すことができない。
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瑞樹(プロフ) - この作品大好きです！ 更新を楽しみにしています！ (2022年12月8日 20時) (
レス) @page39 id: 92b8932be0 (このIDを非表示/違反報告)
フユフユ - これ最後夢主ちゃんとかも幸せになって欲しい (2022年6月26日 21時) (レス) @page29 id: 3be08e9739 (このIDを非表示/違反報告)
むらかみ。(プロフ) - 新作待ってました！前作楽しませて読ませていただきました！！突然で申し訳ないですが、イメ画描かせてもらってもよろしいでしょうか？少し遅くなってしまうかもですが…(失礼)更新頑張ってください！！応援してます！！！！！ (2021年12月29日 20時) (レス) @page6 id: 49021efb12 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきや(プロフ) - あのさん» ありがとうございます！！！頑張って更新進めていきま〜す！！！ (2021年12月12日 19時) (レス) id: 3af9d9c4f9 (このIDを非表示/違反報告)
あの - 新作ですね！前作では完結おめでとうございます！(遅い)更新待っております！ (2021年12月12日 18時) (レス) @page15 id: 347eae7089 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきや | 作成日時：2021年12月8日 19時
