裏切り ページ32
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『" ＿＿＿＿＿転送開始 "』
俺のインカムから聞こえた声は、おそらくAに向けられたもの。
「Aッ……！！！」
考える間もなく、俺は咄嗟に彼女の手を掴んだ。
スローモーションのように、ゆっくりと振り向くA。
その後ろからは黒いモヤみたいのが出てきて、じわじわとその細い身体を蝕んでいった。
次にきたのは浮遊感。
真っ暗闇で、無重力空間に放り出された時と同じように 内臓が浮いてくる感覚がして、吐き気がした。
ものの数秒、いや、一秒もない時間だったのかもしれない。
その時間は、とても長く感じた。
「いっ、！………ってどこだ、ここは…？」
突然、固い地面に全身を打ち付けられた。
落ちたのは、山や丘すらない、地平線まで広がる大草原。
いつの間にか口の中に入り込んでいた草をぺっと吐き出すが、植物独特の苦さと匂いだけは口内に残った。
「立てますか、爆豪」
聞き馴染みのある落ち着いた声が響き、慌てて上体を起こす。
顔を上げると、Aは長い黒髪を風に靡かせながら、一点を見つめていた。
その視線の先には、紫色の髪を一つに結った女が立っていた。
「………おいA、こいつが…」
「えぇ。恐らくこの一連の事件の犯人でしょう」
「なら、俺たちで徹底的に＿＿＿＿＿」
自分の拳と拳を打ち付け、手からニトロを出し『爆破』を起こす。
それを、彼女は制した。
「……貴方はここで待機です。私が相手をします」
「はぁ？ンだよ、そんなに俺をみくびってんのか？」
「えぇ、貴方は私よりも遥かに弱い。それは事実でしょう」
「………テメェ。あの女よりも先に殺してやってもいいんだぞ」
【あらあら、仲違い？
緊急時に及んでなお その状況って、『 lycanthrope 』も落ちぶれたものね】
ニヤリと気味悪く笑った女に、俺は口を一文字に結んだ。
「………誰だ、お前は」
どこからか出した日本刀をの刃先を、ゆっくりと女に向けたA。
【あら、私を知らないの？この声に聞き覚えすら？】
女の発言に、彼女は更に顔を険しくさせた。
そして眉間に皺を寄せ、こめかみから汗を流しながら口を開いた。
「お前、まさか………！」
【ようやく分かったみたいね、25100＿＿＿＿＿】
コードナンバー：14966。
『
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瑞樹(プロフ) - この作品大好きです！ 更新を楽しみにしています！ (2022年12月8日 20時) (
レス) @page39 id: 92b8932be0 (このIDを非表示/違反報告)
フユフユ - これ最後夢主ちゃんとかも幸せになって欲しい (2022年6月26日 21時) (レス) @page29 id: 3be08e9739 (このIDを非表示/違反報告)
むらかみ。(プロフ) - 新作待ってました！前作楽しませて読ませていただきました！！突然で申し訳ないですが、イメ画描かせてもらってもよろしいでしょうか？少し遅くなってしまうかもですが…(失礼)更新頑張ってください！！応援してます！！！！！ (2021年12月29日 20時) (レス) @page6 id: 49021efb12 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきや(プロフ) - あのさん» ありがとうございます！！！頑張って更新進めていきま〜す！！！ (2021年12月12日 19時) (レス) id: 3af9d9c4f9 (このIDを非表示/違反報告)
あの - 新作ですね！前作では完結おめでとうございます！(遅い)更新待っております！ (2021年12月12日 18時) (レス) @page15 id: 347eae7089 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきや | 作成日時：2021年12月8日 19時
