偽善者 ページ13
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「…ほぉ。
それじゃあ、『無個性』が可哀想とかじゃなくて、ただ単に『今の自分』と重なったから。
ってことか？」
その言葉に控えめに頷き、自動販売機で買ってきた缶コーヒーを握りしめる。
隣の男への奢りのついでに自分も同じもの買ってみたが、思ったよりも苦く感じた。
大人も、この男も、無糖コーヒーの何が良いと思っているのだろうか
「……すみません。
自分でもこんなの初めてで、なんか…今もちょっと混乱してます」
「んで、何だよ。『今の自分』って」
俯いていると、肩にかかっていた髪がするりと前に落ちてきた
「……私、双子の兄がいるんです。
強い『個性』を持っていて、おまけに顔も整っている。女子からは凄く人気で、地元という狭い社会では、皆の憧れの存在です。
それに比べて私は…」
「なんだ。『無個性』なのかよ、お前も」
「あります！ありますけど…その。
家族には、隠していて…」
「どんなだ？」
「右から火、左からは氷が出ます。
本当はもっと強いけど、私は弱いって演じていなくちゃいけないので…」
「なんでだよ。強けりゃいいじゃねぇか」
正論だ。私が『個性』を隠しているのを知ったら、大概の人は勿体ないと言うだろう
「私たち兄弟は、『個性婚』で生まれた存在。
父はプロヒーローで、母は父の野望を叶える為の道具としか見ていませんでした」
「" でした "って……過去形。なんかあんだな」
「……父は、最高傑作として生まれた双子の兄に、強くなるようにと 幼い頃から暴力を振るっていました。
そんなの、普通の母親は黙って見ていられないじゃないですか」
「…ネグレクトの上に、母親も虐められたと」
「母は父が嫌いなのに、耐えて耐えて……
最後、壊れました」
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＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
文字数……
コメント、マジで励みになってます！！
励みになりすぎて禿げる……面白くねぇな
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名無しさん(プロフ) - ゆきやさん» ありがとうございます！頑張って下さい！ (2021年9月11日 9時) (
レス) id: 973d1bdfc4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきや(プロフ) - さくらんぼさん» うぇぇえええい↑↑↑この先からの展開がメインなので、新章でもよろしくだせ〜！！！ (2021年9月11日 9時) (レス) id: 4e91871b88 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきや(プロフ) - 名無しさんさん» あぁごめんなさい！新章はもう少ししたら上げる（準備中）なので、少々お待ち下さい。ごめんなさい！！！！早く準備終わらせてきます！！！！ (2021年9月11日 9時) (レス) id: 4e91871b88 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - 突然すいません！うらつく初めて歯が浅いのでわからないことが多くこの作品のパスワードがわからないのですがお聞きしてもいいですか？お願いします！ (2021年9月10日 23時) (レス) id: 973d1bdfc4 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - ゆきやよ、君の作品は世界二に俺は大好きだよ。世界一はもちろんゆきやだぁ！！(例の茶番です)題名の伏線(？)大好きっす！ (2021年9月10日 23時) (レス) id: e98feceda5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきや | 作成日時：2021年8月19日 17時
